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これからの教育 - 学ぶ環境

ボーディングスクールはその環境という点から考えると、都会にある学校は一つもありません。300校あまりのTABS(ボーディングスクール協会)加盟の学校のなかで、Hill School、Wyoming Seminary、Brewster Academyなどは小さな町中にありますが、ほとんどの学校が人里離れた田舎、町はずれ、都市郊外にあります。ボーディングスクールのポータルサイト、Boarding School Reviewによると生徒数の平均値は300名程ですが、日本の学校と比較すると、その敷地と建物の数は数十倍あります。
ボーディングスクールの建物が日本の学校に比べて多いのは、学校敷地内に寮生、先生および学校職員の住居があるからです。
ボーディングスクールの立地条件は小学・中学ボーディングスクール、高校ボーディングスクール、そして大学と同じかたちになります。たとえば、小学・中学ボーディングスクールである、Eaglebrook School、高校としてのPhilips Exeter Academy、そしてアイビーリーグ校の一つであるYale Universityは立地条件と建物の構成という点において、その規模が小から大になっていくといえます。
この3つの学校を案内されてみると、学校敷地にある建物の半分くらいが生徒と先生を収容するものです。アメリカの国土は日本に比べてはるかに広いため、学生の寮を縦長にする必要がなく、学校は生徒数を増やすとその分、学校面積を拡げていきます。
施設の充実という点でもアメリカのボーディングスクールは努力を怠りません。古い建物は生徒や先生の使い勝手が悪くなるために、どんどんリノベート(改築)、または新設されます。この点でも小学校から大学まで、アメリカの私立で寮生を受け入れいれている学校では、常にといっていいほど、学校のどこかで工事が行われています。
建物が新たになるあるいは新設されるという恒常的な変化は、人材という点でもいえると思います。一つの学校に30年を超して在籍する先生はボーディングスクールの場合、数人はいますが、日本に比べると先生やスタッフの移動がかなり頻繁に行われます。そのサイクルは3年から5年くらいで、先生やアドミッションスタッフは学校を移動していきます。そして、最終的には自分が卒業した学校に戻るというのが、ボーディングスクールで働く人たちの一つの理想形としてあるのかもしれません。彼らの名刺で名前の後に二けたの数字があるのは、一般的にその人の卒業年度を示しています。
情報や施設が都市を中心に展開される日本とは、全くことなった環境がボーディングスクールの大きな特徴といえると思います。

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