TOEFLとSSATの準備
中学留学の最大のメリットは早期の英語力の獲得と自主性の確立にあることは、いままで繰り返して私が主張してきたことです。
小学生の低学年までは、家族と一緒に過ごし、親からの十分な愛情を受けて、子どもたちのこころ、すなわち精神が十分に安定すれば、他人との共同生活である寮においても、それほど困ることもなく、また学業面においても、スケジュールを学校が決めてくれるボーディングスクールの場合、知育、徳育、体育がバランスよく組み込まれているので、理想的と言えます。
しかし、英語が母国語ではない留学生にとって、現地生徒や先生とコミュニケーションには1年余りで不自由しなくなっても、読み書きのレベルは大きなハンディがあると言わざるを得ません。
中学から高校へ進学するにあたり、アメリカのトップ校であるテンスクールズ、そしてその次のESLがなく寮生が300人を超えるランク4のボーディングスクールへの入学には、英語は話せて当たり前であり、その点でもし不自由があるとすれば、ESLのあるその下位のランクの学校に入学したほうが良いと思います。
小学校の高学年から中学校にかけての子どもたちの新しい生活環境と文化に対する驚くべき順応性は自他ともに新たな「自分」への称賛として十分に認めて、よりそれを伸ばすとしても、読む、書くに関しては、自分から計画的に努力を重ねていかないと3か月や半年では飛躍的に伸びることはないと断言できます。
先日のブログでもご紹介しましたが、アメリカ人生徒はジュニアボーディングスクールを8年生で終えて、9年生は高校へと進学していくのが順当なルートになっています。しかし、留学生は英語力の完成という点においては、7、8、9年生は同じ環境で学習にも集中したほうが良い結果を出せると思います。
英語力のうち、読み書き力はTOEFLとSSATの点数によって計られます。TOEFLは120点満点といういわば絶対評価的な英語力テストです。しかし、SSATは受験者全体のパーセンタイル、すなわち1から100までの順位で表されますから、相対評価と言えます。そもそもアメリカ人生徒がボーディングスクールに入学するための学力試験であるSSATは留学生にとっては、乗り越えるべき最も大きくて重要なハードルであると思います。
つづく