ボーディングスクール選定の基準
中学、高校ボーディングスクールへの留学は通常5校ほどの候補校から選ぶことになります。5校を訪問する場合、最初と最後の学校では、志願者の「慣れ」の度合いが違うために、本人からすれば自分自身が納得するような公平な学校選定のための判断はできないかもしれません。
最初に訪問した学校は、国際線による長時間フライトによる時差ボケと疲れ、そして英語での面接という極度の緊張感から周囲が良く見えないものです。対照的に最後の学校は、面接パターンもつかみ、時差ボケもほぼ解消して緊張の度合いは最初の学校に比べると半減しているに違いありません。
本人に同行しているお母さんあるいはお父さんは最初から最後まで始めて見るボーディングスクールの立地と施設、生徒、そして先生などがあまりにも日本と違うために、5校から1校を特定するのは、至難の業といえるでしょう。
英語圏のボーディングスクールには偏差値がないので、いわゆるデータからの学校選択は難しいと言えます。偏差値ではなく、進学実績は中学、高校ボーディングスクールともに誰でもホームページで閲覧できるようになっていますが、たとえば高校の場合、ハーバードに何人行ったとか、中学の場合であればアンドーバーやエクセターに何人行っているなどということで学校を選定するのは、志願者本人の英語力というハンディや学校環境、学校文化が今までの環境から刷新されることを考えると、有意義なこととは思えません。
では、何を基準にどのような学校選択をすればよいのでしょうか。
私が強くお勧めしたいのは、留学する本人が入学校を決めるということです。すでに日本式の学校選定はありません。仮に中学、高校ボーディングスクールに偏差値という基準があるとしても、それはあくまでその国の生徒を中心に考えられますから、留学生には参考程度にしかなりません。
留学生活で最も大切なのは、留学する本人の主体的な考えと行動です。テンスクールズであってもランク4の学校であっても、学校が留学生に対して積極的に「何か」を行ってくれるわけではありません。それらの学校では、自主的に考え自主的に行動できる生徒を合格させるのであって、知識量や計算能力という視点では必ずしも、生徒たちを見ていません。
つづく