Hotchkiss School訪問
ジュニアボーディングスクールはマサチューセッツ州とコネチカット州にほぼ集中しています。この2州は高校としてのボーディングスクールも含めると50校を越えます。TABS加盟のボーディングスクール総数が300校余りですからこの2州だけで6分の1の学校が集中しています。
私はジュニアボーディングスクールを訪問する際は、進学先となる高校としてのボーディングスクールもできるだけ施設見学のために訪れるようにしています。アメリカのみならず、中学と高校ではとても大きな差があります。そこで学ぶ生徒たちの背格好も格段に違います。さらにアメリカのボーディングスクールの場合、施設の差も歴然としています。テンスクールズもランク4のESLのないボーディングスクールもほとんどが高校のみの学校です。中学高校の一貫校というのはほとんどありません。
先週のジュニアボーディングスクール訪問の際、Hotchkiss Schoolに施設見学に行きました。この学校の訪問手順は、まず学校のウェブから訪問生徒の基本情報をオンラインで入力します。この作業をしないと訪問予約は取れません。
次に、電話ないしはメールで訪問の日時を特定します。テンスクールズともなると、夏休みの間でさえも訪問者が絶えません。アドミッションオフィスも訪問者に適切なガイドをつけることと、インタビューが必要な人には、アドミッションスタッフを配置することのために専従のスタッフがいます。
今回のHotchkiss School訪問は、施設見学だけでしたが、こちらが希望する時間帯にガイド役の生徒を手配できなかったので、訪問者のみで施設見学をするセルフツアーを敢行しました。ガイド役は私が勤めるわけですが、ツアーガイドがいないので寮施設に入ることは出来ません。しかし、学習棟、サイエンスビルディング、スポーツ施設は問題なく見学できますから、セルフツアーでも十分にHotchkiss Schoolの素晴らしさをご紹介することは出来たと思います。
サイエンスビルディングの廊下に12年生の研究課題が貼りだしてありました。遺伝子をテーマにした研究データのところで、今回の訪問ファミリーのお父さんの足が止まりました。彼自身が日本のドクターでアメリカに研究員として2年間、大学に在籍したことがあるのですが、その研究課題を見て、「とても高校生のレベルとは思えない」と言うのです。縦1メートル、横1.5メートルほどの大きな紙にきれいにまとめられた研究テーマは、その表記方法も合理的であり、大学でも十分に通じるとのことでした。
リベラルアーツ教育のみならず理科の分野でもテンスクールズでは、大学なみの研究が行われていることに驚きます。Hotchkiss Schoolでの理科分野の研究、これはそれを実行する生徒にとって、自分の将来に大いに寄与する素晴らしい研究になると思います。