養蜂事業と留学について
アメリカから帰国して11月30日、NHK、Eテレビジョンで放送された、
U-29人生デザイン、養蜂家、斉藤雄紀の番組録画を見ました。
すでに日曜コラムでご案内させていただきましたが、斉藤雄紀は私の二男です。
私と家内も少しだけこの25分の番組に出ましたが、
テレビで見る自分はまるで他人のようでした。
二男がテレビに出て、問い合わせが増え、
ネットによる販売も増えてにわかに彼は忙しくなりました。
27歳の彼にとっては、今が大きな人生の転換期なのかもしれません。
10代の人たちの留学を通した転換期に面倒を見ることを職業としている私にとって、
その内容が養蜂事業であっても、アドバイスや応援の方法は変わりません。
失敗を受け入れて、そこから次のステップへと伸びていくことで、
彼らは成長していきます。
失敗や問題がないと、日常生活が緩慢なものになってしまいます。
そもそも、留学は初めから問題がどんどんやって来ますから、
彼らの日常が緩慢であるはずはありません。
それが、どれだけ彼らの将来に役立つことでしょう。
私は二男の養蜂事業を見ていて、問題を克服していくプロセスそのものに、
彼が将来的な大きな仕事の価値を見出すと思っています。
さらには、彼の養蜂を通じたこころの成長こそが、
私が応援することにやりがい、あるいは生きがいをも見出すと思います。
失敗から学ぶことは、当事者にとっては、とても辛いことに違いありません。
二男の番組では、越冬する蜜蜂が大量死する様子がありますが、
彼にとって「相棒」を失うことは、先が見えなくなることにもなるでしょう。
しかし、悲しむよりも、どうしたらその状態から相棒を救い、
また一緒に仕事ができるかを考えて、考えて、考えぬいて、実行しなければ、
事業は何であれ成り立ちません。
留学生は失敗から学ぶというよりも、絶え間なくやってくる問題に
どのように対処するか、その対処方法を身につけることが、
留学した人の一生の財産となると私は信じます。
冬に向かうこれから、留学生が帰国します。
平穏な暮と正月を迎え、来年に向けて希望を持つために、
私もとても忙しくなります。