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日曜コラム 旅の終わりに

シカゴから成田に向かうUA882便の機内にいます。
学校訪問を終えてみれば「早かった」旅を振り返る、
ご家族と私にとって旅の最終日の夕食の時間は特別です。
無事に終わった安堵感と観光旅行とは違うロングドライブと訪問先の
鮮烈な印象、そしてこれから始まろうとしている新たな教育機会への挑戦など
それぞれのご家族がとびきりの個性で最終日、意見交換をします。
「来てよかった」という意見をいただけることが私のやる気を喚起します。
しかし、留学する本人にとっては、これからがすべての始まりです。
主人公にとっては、安堵感と緊張感、希望と一抹の不安がまじりあう
複雑な心境なのかもしれません。
大人たちが陽気にビールやワインを飲み、駆け足で過ぎていった
1週間を語り合うのを聞いていると、彼らは自然と眠くなるようです。
「明日から現実だな・・・」とお父さんがつぶやくのを聞くと、
私は、「そう、明日からまた忙しさと喧騒の日常です」
とつぶやきます。時差ボケがあってもなくても、日常は待ってくれません。
ほとんどのご家族が帰国時、学校選定に悩みます。
どこの学校もそれぞれに良いところがあり、「ダメ出し」ができないからです。
何を基準にして、どのような根拠をもって学校を選定するのでしょうか。
偏差値によらないそのプロセスこそが、今までの受け身の教育から能動の教育への
転換の第一歩を踏み出すことになるのだと思います。
今回の学校訪問でご家族との話題になったのは、偏差値とBe-Conciergeでした。
学校選定の際に便利な偏差値という学校評価のものさしが
ボーディングスクールにはないのです。
もちろんジュニアボーディングスクールにもそれはありません。
それでも、不自由しないのが、アメリカ人の学校選びなのです。
彼らはデータや実績にそれほどこだわらずに、「自分」の経験に基づいて、
自分の感性で学校を決めていきます。
Be-Conciergeに関しては、11月30日にNHK、Eテレビジョン、
U-29人生デザインで放送された私の二男、養蜂家の斉藤雄紀の予告編が
ネットで見られたことから話題になりました。
オンエアのその日が渡航日で、私もご家族も息子の番組は見ていません。
今回のご家族からは、Be-Conciergeというネーミングがいいということを
きっかけにして、ご家族でBe-Conciergeのウェブを閲覧し、
ブログを読んでいただき、蜂蜜の注文までいただいたそうです。
ありがたいことです。
帰国したら二男のテレビを真っ先に見ます。
私と家内も少しは映っているそうです。
そろそろUA882便は降下体制に入ろうとしています。

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