日曜コラム #2 二男の養蜂
<10月12日の日曜コラムに続きます>
先月12日の日曜コラムで二男の養蜂について述べたのですが、
日本で養蜂に携わる人が高齢化し、なおかつ減少しつつあるなかで、
20歳代で新たに養蜂家になる人はおそらく日本で年に10人もいないと思います。
そのレアなケースが功を奏したのか、二男がマスメディアに
取り上げられることになりました。
現在、取材が進行中で、彼の養蜂家としての日常のいろいろな場面が、
撮られたそうです。
そして、その日常の一貫として、わが家にもテレビクルーがやって来ました。
私たち夫婦にとっては初めての出来事でした。
ディレクターさんからは、「自然の会話でお願いします」と言われただけで、
もちろん、原稿や台本はまったくありません。
しかしながら、カメラマンが抱える大きな映写機のレンズにじろりと見つめられ、
竿の先についたマイクを私たちの頭上に掲げられると、私たちの会話も「自然」と
よそ行きになってしまいます。
―おかえり、どうだ調子は、蜂は元気か」
「うん、まあ。最近、ダニが発生して、蜂たちはすこし元気がない」
―対策はあるのか
「あります。今、実行中です」
―今年は去年に比べてどうだ
「そうだね、良くなっている」
―(家内)もう少しで、経済的にも自立できるんじゃない。1年前から比べたら、売り上げも倍くらいになっているし、あなたもいろいろな人たちから学んでいるでしょう。
「うん、千葉の養蜂家の人たちからはとても良くしてもらっている。僕のわからないことは、丁寧に教えてくれるし、みな親切なおじいさんたちだよ」
こんな日常の親子の会話でテレビになるのかなあと私は思うのですが、
ディレクターさんはとても二男のことをほめてくれています。
養蜂という農業のなかでも極めてニッチな分野であっても、
それが仕事として、成り立つということをディレクターさんは二男に感じたそうです。
取材は、私の東京のオフィスでも行われました。
わが家での取材は親子の立場ですが、私のオフィスでは、
ビジネス的視点からという依頼があったのですが、
私の言うことはほとんど変わっていなかったように自分では思います。
ディレクターさんからその番組の主旨を聞いて、二男も日本の農業に少しでも
貢献してくれればいいと私は思っていますが、
より良くその番組のことを調べてみると、20代のユニークな若者たちが、
たくさん取り上げられています。
そんななかの一人に二男が選ばれたことを私はとても嬉しく思っています。
放映は11月30日の予定だそうです。