異文化のなかで思うこと
シカゴからメイン州に向かう国内線で隣に座った人から話しかけられました。
その人は日本からの帰途だそうですが、2週間ほどクマモトにいたそうです。
仕事はコンピュータのプリンターに使うチップの売り込みで、
日本の大手電機メーカーが顧客だそうです。
阿蘇山の噴火の様子をアイフォンで見せてくれたり、
クマモトの祭りについて語ってくれたりしたので、
私がHow do you find interesting about Japan?と質問すると、
People, food, culture, locationという答えが返ってきました。
What’s the difference between Japan and US about peopleと続いて質問すると、
Kind and friendlyとの回答でした。
その人は仕事がら、アジアの国々に良く行くそうですが、
日本と台湾が好きだと言っていました。
日本は食べ物が美味しい、人々が友好的で親切、風光明媚というのが、
その人の日本の印象ですが、それを聞いて私は自国を誇らしく思います。
アジアにはたくさんの国があり、そのなかで日本が選ばれました。
ビジネスだけではありません。そこで暮らしている人々や文化、
そして風土を評価されることがとても嬉しく思います。
異文化の地に旅する度に、一人になると思うのですが、
母国を離れてみて、はじめてその良さが鮮明になることが多々あります。
日本というアジアの中の島国が持つ独特の文化がとても誇らしく思います。
しかし、いくら魅力的な文化を持っていても、これからの世界でそれが、
どのように生かされるかは、未知数です。
日本はすでに発展途上を越えて成熟社会を迎えています。
すでにその段階であるがゆえに、これから日本を支えていく若い人が、
減り続け、過去の良い文化をそのまま継承できる社会では無いかもしれません。
手先が器用でモノ作りが得意という特性のある日本ですが、
日本を支えているモノを作り基幹産業が日本以外の安い労働力の国に
移りつつあるというのは、誰もが感じている現実です。
これからの日本は恒に世界とのバランスを考える必要があると思います。
その基本は外を知ることにあると思います。
知ることで大切なことは、コミュニケーションで、そのためには
どうしても学習が必要になります。
これからの若い人には、ぜひ海外をより多く経験してもらいたいというのが、
私のこの仕事への大きな動機になっています。
学習のスタイルは多岐にわたるということ、机上の学習以外にも、
自分の学習スタイルを作り得るということなど、
異文化に接することで、日本の良さを再発見して、
それを自らの生活に生かせるようになってもらいたい
海外に行くと私はいつもそのように思います。