ホームシックについて
留学当初、誰でもホームシックになりますが、その大小には個人差があるようです。
渡航して2日目、あるお母さんから電話があり、
留学した本人がひどくホームシックでなやんでいるとのこと、
私はさっそくスカイプで本人と話しました。
画面に映ったその顔は、あきらかに涙目でした。
2ヶ月ほど前に、本人とそのお姉さん、そして私の3人で学校訪問をした時は
異文化での5日間ほどの生活は全く問題ないどころか、
懸念された英語力も、本人も周囲も思ったよりも通じて、プラスの驚きがありました。
ところが、今回の単身留学では、いきなりのヘビーホームシックに
本人もお母さんととても驚きの状態です。
私自身の留学経験もいろいろと役に立つのですが、ホームシックについては、
残念ながら経験がありません。
また、私の息子を留学させたときも、ホームシックはありませんでした。
スカイプで本人と対峙して何をどのように言うか、私の筋書きはありません。
―お母さんから聞いたよ、ホームシックがかなりひどいようだね
「はい、とてもつらいです」
―そうですか。無理はいけないね。学校も始まっていないけど、ホストファミリーのひとたちは優しいですか
「とても優しいのですけど、いろいろと言われてそれがけっこうプレッシャーになっています。
―そうだね。毎日訪ねてきてWhat did you do today?と私に聞くんだ。それが、とても厭だった。「ほっといてくれ」と言いたかった。とてもわがままな自分がそこにいたのだけど、当時はわがままも何もわからなかったよ。君も同じような状況だろうか。
「そうですね。いろいろと聞かれ、答えるのは面倒です」
―そうだね。今はおもいっきり泣いたらいいと思う。無理はいけないよ。そして、運動もしてください。ジョギングなどもしてみてはどうだろうか。
「そうします。ありがとうございます」
本人の母さんも驚くほどのホームシック、その根本は「マザコン」
かもしれないとお母さんが言っていました。
であるとすれば、お母さんと徹底的に話したほうがいいのか、
あるいはそうでなく我慢すべきなのか、私にも結論はわかりません。
しかし、一つだけ確かなことは、これも長い人生の試練と心得て、
どうにか乗り切ってほしいということです。