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ロングウィークエンドについて

アメリカのボーディングスクールには生徒に安定した精神状態で勉強や学校活動に取り組ませるためにいくつかの独自の行事を行っています。日本の学校やインターナショナルスクールにおいてはみられない行事です。
10月にはほとんどのボーディングスクールでロングウィークエンドあるいはペアレンツウィークエンドと呼ばれる特別な週末活動があります。ペアレンツウィークエンドは日本の保護者参観日にあたりますが、日本の学校が1日で終了するのに対して、ボーディングスクールの場合は木曜日の夜、学校に親を招いて食事会からスタートして、金曜日丸一日が各教科の先生と15分程度の個別面談、それ以外に授業の参観が組まれます。土曜日は主にスポーツ観戦に充てられ、日曜日は学校を出て親子で過ごし、月曜日に生徒は学校に戻ってくるというのが一般的なペアレンツウィークエンドです。
ロングウィークエンドは通常、金曜日に生徒自宅に返して、月曜日に学校に戻すことで、ホームシックや初めての寮生活でのストレスを緩和させようという学校の配慮です。
ペアレンツウィークエンド、ロングウィークエンドのいずれにしても、ボーディングスクールは親の子に対するかかわりを意識的に多くして、寮生活に慣れさせようとしているように思います。
何度か今までのブログでご紹介させていただきましたが、日本の場合ホームシックなどの時は、あえて親から子へのアプローチをせず、子どもに忍耐することの習慣を身につけさせようとする傾向がありますが、ボーディングスクールは逆に親と子の接触の場をあえてつけることで、子どもを元気にしようとう意図が見られると思います。
留学生にとって問題なのは、アメリカ在住の生徒と違い、日本からわが子に会いに行くことが簡単にはできないところです。また、わが子からもたらされる情報が、「木曜の夜から寮が閉じて月曜日の戻りになる、どうしよう」となると、一瞬にして「どう対処しよう」ということになってしまいます。
ロングウィークエンドやペアレンツウィークエンドは、学校年間スケジュールに掲載されていない場合もあるので、注意が必要です。
いずれの週末においても、留学生は学校のサポートにより寮が閉じる場合は、学校在住の先生宅や近隣の通いの生徒の自宅にホームステイすることになります。また、学校によっては、一部の寮を留学生のために開放する場合もあります。もちろん、その時は食事も提供されます。
学校生活が始まってまもなくのこの時期、留学生にとっては、日本での生活に思いをはせる時期に寂しい思いもするでしょうが、担当の先生からロングウィークエンドの週末はどうしたいか、ホームステイあるいは寮滞在など、自分がどうしたいという意見表明をはっきりさせる初めての試練の時期になると思います。

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