外からみる日本4 生活の基礎習慣
<昨日のブログに続きます>
あるお母さんが「子育て」に関して言うには、身の回りの整理、早起きの習慣、自主的な学習、好き嫌いのない食生活などをわが子に学ばせるのにかなりの時間とエネルギーを費やしたということでした。お母さんご自身がとても忙しい人なので、わが子との日常の接触時間もかなり限られていたと思います。それ故に、時間のやり繰りをわが子に伝えること、そして学ばせることにも、お母さんは相当の意識をはらったと思います。
もちろんその方法は、口頭で論理的に説明するという「講義形式」ではなかったでしょう。要点は口述するにしても、殆どはお母さんの行動をもってあらわされたと思います。
留学当時はすなおな笑顔でどうにか学校生活をやりくりしていた本人ですが、初の冬休みの帰国時には、明らかに英語力の伸びがSLEPテストの点数で確認できました。さらには、英語を理解する力は留学前と比べると格段に上達していると言っていいと思います。本人との英語で話してみたので、その違いは明らかでした。
サマースクールを含めると渡航して半年ほどになりますが、この期間内に異文化にこれだけ適応できることは驚異に値すると思います。この半年で生活に必要な英語を聞き取ることと自らの意思を伝えることができるようになりました。さらに、理科のクラスでは、与えられた課題に対してリサーチをし、その結果を図表にまとめ、プレゼンテーションまでできるようになりました。
各教科のコメントも良く、授業へのより積極的な参加を促されていますが、それすなわち、「やればできる」ということを先生は言いたいわけです。間違ってもいから、思ったことをクラスで言ってみなさいという段階までになっているということです。
7年生として留学をしたこの生徒の場合、小学校6年生の秋に学校見学をしたわけですが、その時からが留学の具体的な準備の始まりと言っていいでしょう。サバイバル英語程度の実践英語学習は日本で行いましたが、英語力ゼロから出発してこれだけの成果をあげることができるのは、いかに日本の小学校時代の学習姿勢が良かったかを示すものです。
もし日本で中等教育機関に進学していたら、大学受験の軌道に正確に組み込まれて行ったことでしょう。その軌道を取らずに、留学を選択したわけですが、ジュニアボーディングスクールで難なく新たな自分を開拓できるその意識の姿勢に私は、多くの可能性を見出します。
確かな生活と学習の基礎習慣習得は、日本人の得意とするところではないかと思います。