2 これから入学できる英語圏の学校について―小学中学高校留学
ボーディングスクールでなく、私立・公立学校とホームステイの組み合わせの留学はそのほとんどが通年で入学できます。ただし、語学研修機関への入学のように週刊単位ではなく、セメスター制(年2学期)の場合は1月の後期から、コーター制(年4学期)の場合は10月1月3月など学期の区切りでの入学が一般的です。
アメリカの交換留学は8月末の新学期入学に対して3-4月頃に募集が締め切られることが多いようですが、それは留学生を受け入れる学校とホストファミリーの確保に時間がかかるという主催者側の理由であり、学校の留学生の受け入れが、4月ごろで締め切ってしまうものではありません。
アメリカ、カナダをはじめ、世界の英語圏の中等教育機関で留学生を受け入れるという方針を持っている学校は、ボーディングスクールや一部私立学校を除いて、ローリングアドミッションという通年での留学生の受け入れをするところがかなりあります。
8月末から9月に始まる新学期に向けて、これから学校選定を行い、合格を取り付け、ビザを取得して渡航するという一連の留学までの過程は確かに時間との戦いと言えるかもしれません。しかし、それは日本から彼らを見ているからで、当の学校も、現地の受け入れ団体もそこで働く人たちは2週間余りの夏休みをしっかり取ります。
留学を決めた時期が遅いために、あせって手続きを進めるよりも、渡航時期を適切な時期に定めて、焦る必要なく手続きを進めるほうが、留学してからの状況を考えると良いのではないかと思います。
長い人生ですから、できることならば、肩に力を入れずにプランを組むのがいいと思います。スポーツ的に考えると、力んだ時に自分のベストの記録が出ることはまずありません。留学も同様に「早くしないと間に合わない」という意識に捉われると、自分を見失います。
「間に合えば、流れに乗れる」と考えるよりも、「無理せずに流れに乗ればいい、それが『自分』だ」と考えるほうが、後々の人生でより良い結果が出るのではないでしょうか。
留学をするという方針が決まれば、素早く行動することは必要ですが、無理な行動、受け身的な考え方をせずに、疑問や質問をコンサルタントにすなおに問い、留学を通して、自分のやり方を確立することが大切です。