Indian Mountain School(IMS)、Rectory School訪問 4
<先日のブログに続きます>
昨日のブログでは、ジュニアボーディングスクールについてよりも、日本の教育について批判的に述べました。できることであるならば、批判、批評というネガティブな視点よりも良い所を考えるという視点を持ってブログに望みたいと思っています。
今日は、Rectory Schoolに3月から6年生として入学した生徒が帰国していて、彼に英語を教えました。
彼の履修科目を見ると、2日前のブログで述べたように、ESLクラスがありません。さらには、本人にとっては第三外国語となるスペイン語を6年生として取っています。その他に英語、数学、理科(ライフサイエンス)、歴史、IIP(個人サポート授業)、リーダーシップ教育(野外小グループ訓練)を取っていますが、学校生活は難なくこなしています。
本人はすでにオーストラリアで2年余りの留学経験があるので、生活英語で困ることはありません。そこで、私が教え始めたことは、英語文法でした。どうして、文法かというと、それが英語力を押し上げる原動力になると思ったからです。
すでに、英語での読書に関しては、自ら取り組める力を持っています。ということは、英語構造をより広範に理解すれば、読書の内容もアップグレードできると考えたのです。
そこで、本人に試してみたのは、時制という単元です。これは、動詞を変化させることで、動作がいつ行われるのかを示すもので、日本語と比べると英語は過去、現在、未来での動詞部分の変化が明確です。
教材は高校生が使う文法問題集の初級です。I have lost my purse.とI lost my purseの違いを本人に尋ねたのですが、定かではありませんでした。その他、過去完了形を使うための過去と大過去の概念もありません。それでも、本人は学校生活に困るようなことはなく、学校の学習にも支障はありません。
文法学習の重点の置き方に日本と英語圏の英語学習の大きな差がると思います。日本の場合、英語を理解するということが学習の基礎となっていますから、それを合理的、論理的に行うために文法学習は中学校の最初の学習時から始まります。ところが、アメリカでは、英語構造に対する徹底理解は日本ほどには、行われていないようです。
次に受動態について学習してみました。この単元は語順を変えることと、Be動詞を用いて動詞を変化させますが、日本の場合、高校初級でありながら、おそらく日常で使う話し言葉や書き言葉では、あまり出てこないような問題がかなり目立ちます。これらの問題を日常の英語には困らない留学生であっても、すんなり正解を出すことができませんでした。
私は教える立場ですから、正解について説明しますが、問題の出し方に日本の英語教育改善の余地がかなりあると思いました。
つづく