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ギフテッドチャイルドと留学 1

東京で開かれたギフテッドチャイルドセミナーに参加しました。毎年開かれているセミナーで、通常の学習と違った特性を示す子どもたちのためのセミナーです。英語圏ではLD(Learning Difference)、ADD(Attention Deficit Disorder注意力欠如傾向 )、ADHD(attention deficit hyperactivity disorder:注意力欠如・多動性傾向)、アスペルガーなど、通常の学習に支障をきたすような子どもたちの精神的な問題に対する研究が盛んですが、日本ではスタートしたばかりのようです。
ギフテッドチャイルドと呼ばれている生徒を、ボーディングスクールでは積極的にサポートしています。そもそもクラス人数が15名以下と少なく、寮生活においては、正規授業が終わった後の時間を個別指導に充てることもできます。また、専門のカウンセラーもいて、適宜個別カウンセリングを行うことも可能です。また、週末には、学校外でそれぞれの生徒のニーズに合わせて、専門家の指導を仰ぐことも可能です。TABS加盟の300校あまりのボーディングスクールのうち、30%くらいはギフテッドチャイルドの特性を伸ばし、欠点を補正する教育ができます。
ギフテッドとはそもそも誰が何を生徒にギフトするのでしょうか。日本的に考えれば、天から授けられた能力ということになると思います。
レインマンという映画でダスティンホフマンが演じた重い自閉症で施設に入っているレイモンドは、ギフテッドの例と言えます。瞬時に床にこぼれた100本以上のマッチ棒を数えることができる。トランプのゲームで捨てられた札から、これからでるカードの確率を瞬時に計算できるなど、一般の人で到底できないことを当たり前のようにやってのけます。神から与えられた(ギフテッド)能力にほかなりません。
そのように一部の能力に優れている半面で、周囲に対する気遣いが苦手であったり、文字の読み書きが極端に苦手(ディスレクシア)であったりと、日常の社会生活で支障をきたす場合もあるのが、ギフテッドチャイルドの特徴です。
さて、ギフテッドチャイルドのセミナーで、小学校4年生のころに、ギフテッドであることがわかったわが子を持つお母さんが、自らの子育てについてスピーチをしました。そのお母さんによると、わが子が1歳半の時に、アルファベットの大文字をすべて書くことができたり、幼稚園時代にいくつかの卓越した能力を発見できたそうですが、小学校に入学した時から、漢字を覚えることが極端に苦手であったり、協調性に欠けたりというマイナス面ばかりが指摘されて、母子ともに苦難の連続だったそうです。
つづく

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