ボーディングスクール留学 渡航時期の決断
小学、中学、高校留学を考えるうえで渡航時期は、最初に決めなければいけない重要事項です。「よく考えてから決める」という思考パターンから導きだされるのは、考えた結果、「留学は大学生に成ってから」ということになる場合が多いのではないかと思います。渡航時期を考える主人公は本人よりも親である場合が多いのが小中高留学の特徴といえます。
本人が留学にどうしても行きたいというよりはむしろ、親がどうしても行かせたいというケースが多い小学、中学ですが、その場合、留学実行日を起点として、今何をしなければいけないかが決まります。今、すべきことがあって、将来留学をするということではありません。
留学が決まったのに、留学する本人の日常がいつもと変わらないことに、親はかなり不安になり、家庭内での危機感を募らせるということになることも多いのですが、勉強に関しての親の不安が解消されるのは、本人が渡航してからになります。
親が直面しなければならないのは、日本の学校に対して、どのように留学を伝え、ボーディングスクールの出願に欠くことのできない数学、英語、担任(あるいは学校管理職)からの推薦状および、成績証明書を取得するかという問題です。
日本の難関中学、高校は一般的に受け入れた生徒が中途で退学して留学することにとても非積極的です。留学は大学でと考えられているようです。高校時代、1年間だけの留学であれば、いいのでしょうが、学校を辞めるとなると、先行きの不安定さやリスクの大きさを重視する傾向が極端に強くなります。結局は、中学、高校時代の留学を断念するというケースも多々あるのではないかと私は思います。
既存の学校の協力を得られないことは、とても残念なことです。そして、現代のグローバル化の流れに逆行することではないかとも思います。しかしながら、周囲の事情がどうであっても、中学校時代に留学をするためには、渡航時期を最初に確定しておいて、すべてをそれに合わせて進めていくしかありません。
学校からの推薦状や成績証明書をこちらが思ったように出してもらえなければ、学校と合意に達するまで、粘り強く話し合いを続けなければなりません。
つづく