教育のパラダイムシフト 5
<前日のブログに続きます>
頭がいい生徒に見られる共通点として下記を昨日のブログで挙げましたが、これらの要素を総合したところに自主性があることで、学習習慣はほぼ完成するといえるのではないかと思います。
① 元気がいい
② 礼儀正しい
③ 聞き上手
④ 要点整理ができる
元気がいいということは、体や活発に動くということです。動くことを億劫に思わなければ、スポーツ活動に発展させることができます。スポーツで鍛えられた元気さは、集中力を増すことや、人間関係を学ぶことにとても役立ちます。ボーディングスクールのアドミッションスタッフが必ずインタビューの時に学業と同じくらいの時間を割いて、スポーツに関する質問やコメントをするのはそのためです。
礼儀正しいということは、躾がしっかりしているということです。これは人とのコミュニケーションの基本です。基本というよりも根本ではないでしょうか。
あるジュニアボーディングスクールのアドミッションスタッフが来日して、留学希望のご家族と会食をしました。スタッフと主に会話したのはお父さんで、留学希望の本人と妹さん、そしてお母さんはそれほど会話には参加しませんでした。しかし、この2時間あまり、アドミッションスタッフはしっかりそのご家族の全部を感じ取っていました。子どもたちの躾を理解するのに言葉はいりません。
中学校2年生の本人の英語力はそれほど高くはなかったのですが、躾の良さからこの生徒の伸びる可能性が高く評価されて、結果的には合格が決まりました。
聞き上手は生徒に英語圏全般や学校選定について説明をしている時の態度で解ります。中学生ながらメモを取る生徒もいます。話す側から見れば、要点を理解しているかどうかは、目も取りのタイミングから容易に理解できます。もちろん、すべての生徒がメモを取るわけではありませんが、それをする生徒は、意識の高さと意欲を感じることができます。それが、教える側との良いコミュニケーションに結びつくことは間違えないでしょう。
頭がいいという言葉は、突き詰めていくとその実態は明確ではありません。一般的には、出身大学などで「あの人は、頭がいい」などと良く言われます。しかし、留学に関して言えば、特にボーディングスクールへの留学については、インタビューの占める割合がとても大きいのです。ですから、ボーディングスクールの受験対策は、日本のそれと同じようには、体系化、マニュアル化はできません。