教育のパラダイムシフト 4
<前日のブログに続きます>
教育は学校のみで行われるものではないと思います。留学当初の本人の悩みを受け止めてあげるのもお母さんのわが子に対する立派な教育です。さらに、自分の人生経験を踏まえて、彼らにアドバイスをすることも留学初期においては、とても重要な発展的教育です。人生という長いレンジのなかで教育を柔軟に考えてください。
日本のメジャーな私立中等教育機関で学ぶ生徒と接すれば接するほど、彼らの主体性や自主性が重んじられていることが解ります。あるお母さんによれば、そこで教える先生自身が、「日本でもっとも楽な教師」と言ったそうですが、それすなわち、生徒の自主性を顕著に表していると言えます。
英語圏のボーディングスクールの場合、先生自らが「楽な教師」という発言はあり得ません。なぜなら、先生は生徒たちのリーダーであるからです。楽な先生的発言があるということは、その人たちはリーダーではなく、インストラクターであるという意識なのではないでしょうか。すなわち、受験に対する対処方法を具体的に示すプロということです。それを示さなくても、生徒たちが、自主的に数年先にやることまでを学び、身につけることができるというわけです。しかしながら、それが教育の本質でしょうか。
ボーディングスクールのクラスはディスカッションが中心です。生徒も先生も授業中は良く聞き、良く話します。
「では暗記すべきことを、生徒たちはいつどこで学ぶのですか」
という疑問が当然あります。ボーディングスクールでは、それが生徒の自主性に任されているということになります。学校は、そのためのリソース(情報源、資料)を十分に備え、また生徒がそれを行いやすい環境を先生と共に作っています。
ホットな議論に夢中になるためには、当然準備も必要です。また、議論のルールや傾向と対策も学ばなければ、白熱した授業にはなりません。それを一年中、やり続けるには、それぞれの科目ごとの先生がリーダーシップを率先して発揮しないことには、到底学校運営が成り立たなくなってしまいます。
英語圏のボーディングスクールで学ぶ生徒たちや、留学希望の日本の生徒たちと接すれば接するほど、頭がいいと言われることには共通点があると思います。その要点を網羅します。
① 元気がいい
② 礼儀正しい
③ 聞き上手
④ 要点整理ができる
つづく