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留学一年後 お母さんのわが子の異文化理解

「うちの子とっても変わりました」
―どんなことろが(変わりましたか)
「私が出かけるとき、『お母さん今日はとってもきれいだね』なんて言うんですよ。息子と一緒に出掛けると荷物は持ってくれる、ドアは先に開けてくれるで、留学前とは全然ちかうんです」
―それは良かったですね。
「そうですかぁー。『きれいだね』なんて大きな声で言いながら息子が近寄ってくると、二歩も三歩も引いてしまいます。彼の友だちが来ているときでも、そんなことをみんなの前で平気で言うんです」
―それはお母さんがずっと日本で暮らしていて、彼の英語圏での生活文化への接触がいままでなかったからです。彼は、1年間の寮生活で現地に文化的にも適応しつつあると思いますが、グローバルスタンダードで考えれば、彼の行いと言動はごく普通です。
「でも、斉藤さん、息子の態度、日本で通じるかしら」
―彼は年とともに成長します。そうすれば、徐々に周囲の状況も見えてきます。そしたら、日本の文化習慣も新たに見えてくるようになると思います。また、お母さんも息子さんが学ぶ国の文化を彼から学ぶことになります。そこに親子のあらたな接点や絆があるように私には思えます。
彼の行いや言動は私にとって、あまり違和感はありません。また、留学経験のある私のスタッフも彼を評し、『なんてステキなんでしょう』と言っています。日本男児もグローバルスタンダードのなかで変化します」
「あら、そういわれれば、私は息子の学校生活の実際は知りません。また、外国には行きますけど、その文化までは知らないですね。斉藤さんにそういわれると、ほんとそのとおりです。安心します」
―それはよかった。これからもぜひお母さんには、英語圏の文化について、たくさん知ってください。そして、彼にもお母さんの日本をどんどん教えてあげてください。お願いします。
「わかりました。斉藤さん、これからもいろいろと教えてくださいね」
お母さんのわが子に対する驚きの気持ちが私には良くわかります。
今までのお母さんの生活、文化的価値観というか、スタンダードからすれば、
実の息子から「きれいだね」と言われるのは、体がヒヤッとするほど、
違和感があると思います。
おそらく、お母さんの周囲の人たちでそのような発言をする人はいません。
しかし、すなお考えれば、お母さんが綺麗であることは、事実であり、
私もそのように思います。でも、もちろんそのような発言はしません。
今の日本では、それは無理です。
日本の生活文化が極端に変化することはありません。
しかし、留学という現実がその家族に投げかける価値観の相違は、
その家族全体の将来に大きなプラスの変化をもたらすことは間違えありません。

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