日曜コラム 8才の一人旅
金曜日のことですが、スイスからイギリスに一人で学校訪問をした生徒がいます。
私がお世話する生徒のなかで最も若い8才の生徒です。
彼の学校関連の周囲の人たちは信頼でき、ブリテッシュエアラインの
アナカンサービスも彼らの細かい要求に答えて完成していたので、
後は無事に行って、帰ってくるだけなのですが、
親心としては、無事にスイスの学校に戻り、本人と話をするまでは、
気が気ではなかったことでしょう。
ちびっこ一人旅は無事終了し、あとは訪問先校からの結果待ちとなりました。
8才の子供の国際間の一人旅ができる時代になりました。
身内に付き添われることなく、また親戚縁者の出迎えや見送りなしに、
国際間を行き来できるこの時代、私はすこしずつ自分のグローバル世界の
認識が変化しかつ、拡大されていくことを感じています。
情報化が進んでいる現代は、親子のコミュニケーションという点では、
パソコン、タブレット、スマホがあれば、世界のどこでも可能です。
言葉と文化という大きな課題も親子の絆がしっかりしていれば、
乗り越えられるのではないかと思いつつあります。
世界基準の教育や考え方というのは、少なくとも、その根本に
多様性を受け入れるだけの柔軟さを持っています。
そうでないと、グローバルスタンダードに受け入れられず、
自然消滅せざるを得ないでしょう。
単一で知識偏重で、学力だけが基準になっている教育を
10代の終わりのみならず、20代の半ばまで受けて過ごすことに、
私たちは疑問や課題を見出してもいいのではないかと思います。
「ガラケー」という概念は教育の世界でもあり得るのではないかと思います。
この国を内側から見ていたのでは、何も変わりません。
しかしながら、議論はとても盛んで多種多様な考えはマスメディアによって、
伝えられ、巷に氾濫しています。
教育もこれではいけない、だから試験の内容を変えようとなりますが、
試験の内容を変えても、その根本が変わらなければ、
それを受ける人の意識を変えることはできません。
8才の子が人の連携で国際間を日帰りするという概念が即、
グローバル云々ではないのですが、少なくとも、それが出来る世界になっています。
また、それをしなければならない人もいます。
世界に出る人が多ければ多いほど、日本の将来は変わっていくと、
私は信じてこの仕事を続けます。