イギリス小学生留学 -2 日本人としてのアイデンティティー
<前日のブログに続きます>
小学校時代からの留学で自己のアイデンティティーを形成するために家族の絆がもっとも大切なことというのが私の結論ですが、小学留学生を30年以上にわたって教えている先生に子どもたちにおアイデンティティーについて質問してみました。
その先生によるとアイデンティティーを形成する要素は3つあるといいます。
下記です。
1育ったところとしての国籍
2性格(キャラクター)
3言葉
上記1はたとえば、ドイツ語を話す人でもスイス人(スイスジャーマン)とドイツ人が同じでないように、国籍は自分のアイデンティティーの社会的な根拠となります。英語圏でも同様に同じ英語でもアメリカ人、イギリス人、カナダ人、オーストラリア人、ニュージーランド人を同じとみなす人はいないと思います。
2の性格については、個人的特性ですから「自分とは何か」を追求するための最大の指標になると思います。これは、自分が接する社会の多様性があればあるほど鮮明に他との違いを認識し、それを大切にし、伸ばすことができると思います。その意味では、留学がマイナスとして作用することはないと思います。
3の言葉については、複数の言葉を使いこなせるということは、本人にとって大きな精神的な財産となるでしょう。言語の習得は、その言葉の持っている文化も兼ね備えて学ぶことになると私は思っています。日本語を英語に直訳しては、話が通じないことも多々あります。そもそも、日本語と英語では、YESとNOの使い方が逆です。以前にも繰り返し述べていますが、複数の言語を話す人は、頭のなかに切り替えスイッチがあって、言語によって意識や態度も切り替えることができると思います。
問題は、留学すると、母国語で学ぶことを、留学先で同様に学ぶことができないことと前述の先生は言いました。では、それはどうすればいいかということですが、留学をしている以上、母国に戻ることの出来る時間を使って母国語全般の学習をするしかありません。
つづく