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年末コラム 留学1年後の英語力

今年の冬休み、1年の留学を終え帰国した生徒にスカイプで英語を教えています。
本人は7年生、すなわち日本の学年では中学校1年生です。
教材には、日本の大学受験で出題された長文のパラグラフ(段落)を使っています。
「高校上級用」のこの教材は、10行から30行ほどの英文が40題ほどあります。
それらを一つずつ読み進みます。
去年の10月に留学を決意して、3か月あまりで渡航した本人の当時の英語力は
ほぼゼロでしたが、今は日常のコミュニケーションであれば、
英語で不自由はしないくらいまでに学力を伸ばしました。
このような例を毎年、数十経験する私にとっては、「当たり前」のことですが、
そうなるまでの本人の1年とはどのようなものであったのでしょうか。
まず、お母さんによると、留学当初、週末など、本人からよく連絡があったそうです。
彼が留学した学校では、Wi-Fiが使えて、ウィークデイは時差と
スケジュールの関係で日本への連絡はあまりできませんが、週末はまとまった
時間話をすることができます。
「本人とこれほど長くとりとめもない話をするのは、初めてです」とは、
お母さんの感想です。
「いろいろと大変なのでしょうね。なるべく、彼の話を聞いてあげています」
中学生ともなれば、親にも日常のことを報告しなくなります。
すなわち、思春期を迎え、「自分」や周囲を意識するようになり、
自分とは何かという観念思考の原型が作られる時に、
いきなり異文化に突入したわけですから、本人にとってその精神的インパクトは、
尋常ではなかったと思います。
結果として、お母さんへの連絡の頻度数がそれまでにないほど、
増えたということです。
春休み、学校が手配してくれたホームステイ、子どもたちとトランポリンで
遊んでいて、本人は着地に失敗して右足首を骨折してしまいます。
生まれて初めての入院がまさか異国の地になるとは誰が想像できたでしょう。
ホストファミリー、学校スタッフ、そして医師の連携は良く、
小さな病院から総合病院に本人は移動し、検査の結果、手術を行うことなく、
無事退院しますが、足は石膏で固定され、松葉杖の生活が2か月以上も続きました。
予期せぬアクシデントがありましたが、サマースクールを現地で過ごし、
夏休みの後半、20日あまり、私は彼に英語を教えました。
そもそも英語力ゼロからの出発でした。
つづく

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