タイムマネジメント3 ボーディングスクール留学
<土曜日のブログに続きます>
タイムマネジメントという単語をボーディングスクールの先生は良く使います。特に留学生に対しては、「時間の有効に使えるようにタイムマネジメントを学ぶ必要がある」、「彼はタイムマネジメントがしっかりしていれば今の成績を劇的に改善できるだろう」といったコメントが定期レポートで良く見られます。
必須以外の学習科目、スポーツ、音楽、芸術、週末の活動やイベントへの参加などは、みな生徒が選択をしますが、登録(サインアップ)するためには、時間の管理とそれらを実行できるかどうか自分の技量を確認する作業が必要です。それゆえに、ボーディングスクールでは各生徒にアドバイザーといって相談に乗る先生をつけたり、メンターという相談にのってくれる上級生をつけたりもしてくれます。しかし、主人公の生徒が自らイニシャチブを取らない限り、誰も動いてはくれません。アドバイザーもメンターも留学生の本音を言外に読み取り、先回りして的確なアドバイスや指示をだすなどということは、英語圏のボーディングスクールにおいてはあり得ないことです。
自ら行動することが当たり前として文化的に定着している英語圏では、アドバイザーやメンターシステムは有効に機能するでしょうが、日本人留学生は英語力の不自由さもあり、初年度はボーディングスクールの機能を十分には活用できません。しかし、この時期が中学、高校留学生にとって、最も貴重な年になることは、間違えの無いことです。
留学生たちは否が応でも行動しなければならず、その行動のためには、最低限の時間管理が必要となります。そのような必然から、彼らはタイムマネジメントの重要性を学ばざるを得ないのです。今までの受け身的スケジュールから離れることは、精神的苦痛も受けざるを得ないでしょうし、英語圏の人たちが時には「冷たく」感じられることでしょう。しかし、元のシステムに戻ることのメリットは何もありませんし、そのような選択をする生徒は百人の留学生のうち、一人か二人しかいないのです。
つづく