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その3 ディスレクシアへの対応 – Gow School

<前日のブログに続きます>
ディスレクシアと判定され、Gow Schoolにたどり着いたインド系アメリカ人のクボ君、お父さんは医師だそうですが、そのお父さんもディスレクシア傾向があったそうです。それのみならず、親戚にも難読症、識字障害を持つ人がいたそうです。おそらく、彼らの時代はディスレクシアに対する理解と対策がないまま、その傾向を持つ人たちは、自らの努力と工夫で自分の学習ハンディを克服していったに違いありません。
さて、彼にとって、Gow Schoolは精神的な意味でも、学習力という意味においても彼のニーズにほぼ全面的に答える環境を備えていたといっていいと思います。
そこにあっては、先生は生徒の最高の理解者です。彼らは学習障害者(learning difficulty)ではなく、学習のしかた(learning difference)が違うだけだとすべての先生が認識しています。
さらには、先生方は生徒の良い所を熱心に探し、それを讃えてくれるのです。まさに、そこにたどりついた生徒にとっては、学校概念のコペルニクス的転回が起こるといっても過言ではないと思います。
そして、クラスメートはみな同胞です。今までのように、周囲に時としておびえる必要はありません。お互いの違いを認め、助け合い、協力しあう仲間と協調して学べることがどれほど彼らを励まし潜在能力を引き出すための基礎を築くことでしょう。
親がいなくても寂しいとは感じない環境で生徒たちは、新たな自分を精神的、学習的に見つめ、認め、伸ばしていきます。彼らにとってのGow Schoolは、ディスレクシアへの対処という具体的、物理的ともいえる教育的サポートの充実ということだけでなく、それが特異でも異常でもなく、単なる学習プロセスの違いということが精神的な安定をもたらします。
今までは、先生から特別に関心を持たれることもなく、ただ努力が足りないといった単純な問題解決の方法が示されるだけ。しかし、ディスレクシアという問題を抱える生徒にとっては、自分の努力では解決できない学習内容が確実にあります。
Gow Schoolはディスレクシアと言語学習に問題をもつ生徒のためのボーディングスクールとして、大学進学までのお世話を担当します。では、大学に進学したあとの問題解決はどうなるのでしょうか。
つづく

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