日曜コラム―趣味の世界
ボーディングスクールでは、生徒たちの趣味や興味を大切にします。
勉強することと共に、趣味や興味を追求することが、生徒のやる気や
好奇心を刺激すると彼らは考えています。
私もその考え方には大いに賛成しています。
興味を持つことが多くあり、それらを続けることができれば、
生活にメリハリがあり、元気のもとになり、
仕事の質と量を向上させると考えています。
そのようなコンセプトのもと、趣味のオートバイをより楽しく乗ることが
できないものかと考え、調べたところ、自宅から20キロほどの距離に
ロードバイクのサーキットを見つけました。
ネットには、ヘアピンカーブを疾走するライダーの写真や、
ホームストレッチを駆け抜けるバイクなど、
日本の著名なサーキットなみの画像があります。
このサーキットは、一般にも開放されていて、一定のルールのもとで
誰でもライセンスなしでバイク走行ができるとあります。
そのサーキットは地方の飛行場の敷地内にありました。
大きな川によって作られた河川敷のような地域でバラック建ての管制塔の
周辺には、セスナ機が十数機ありました。
サーキットの案内を示す看板はどこにもなく、人に道を尋ねて
無舗装の道を行くと、バイクの爆音が聞こえてきました。
縦横300メートルくらいの広さのところに、舗装されたコースが作られ、
オフロード仕様のバイクにロードタイヤをつけたようなバイクや
フルカウリングでゼッケンがついているバイクなど、
十数台のバイクが1週1キロに満たないコースを
フルスロットルで駆け抜けていきます。
音、スピードに圧倒されました。
ホームストレッチにかかるところで、一台のバイクが転倒し、
流れ止めのタイヤに激突、ライダーはバイクから投げ出され、
3メートルほど回転しましたが、ゆっくりと立ち上がりました。
コースに転倒者がでると、安全のため走行車はすべて、コース外に出るようです。
倒れたバイクと人が施設中央のパドックと思しき場所に移動して、
また爆音と疾走が再開されました。
公道では、その加速の良さで、優位に立てる私のトライアンフボンネビルですが、
このコースでは、その大きさ(860CC)と重さ(240キロ)、
そして何より、ライダーの技量故に、常連ライダーの迷惑になるばかりでしょう。
それでも、どうにかこのサーキットを走る方法はないかと思い巡らせています。
「趣味の世界も面白い」、この驚きが一層、好奇心を刺激します。