ハーバードに行かせよう―その7
<前日のブログに続きます>
ほとんど英語教育を日本で受けずにいきなり留学というのは、無謀に思えるかもしれません。特に、教育システムが確立している日本では、「考えられない」ことかもしれません。しかし、事実は中学校1年生の9月、あるいは小学校6年生の9月から留学した生徒で挫折を余儀なくされた生徒は私の33年のコンサルタント生活の中ではいません。対象となる生徒は500人を超えるでしょう。
今回、わが家にホームステイをした生徒は、半年間で英語のコミュニケーション力をゼロから英検準2級程度まで伸ばしました。しかし、英語学習力については、英語構造の基礎知識がないために、英語を聞いて、話すという繰り返しから、文法を学ばざるを得なかったわけですが、ほぼ白紙の状態で私はその生徒に英語構造を教えることになりました。
私は、彼に最初に英語の文型を教えました。ほとんどの英文はS+V+Oでできていること。S+V+Cの動詞と一般動詞の違い。3行くらいピリオドがない長い文章であってもすべてS+VそしてCかOに分類できること。「誰が(何が)どうした」ということをまず理解してから、修飾、被修飾語、句、節に文章を分解すること。この作業が徹底してできれば、英語が読めるようになります。
英語の基礎を学ぶのにそれほど時間はかかりませんでした。16日間のホームステイ学習で英語構造理解、英語文法については6日ほどで終わってしまいました。もちろん、英語文法を細かく解説した厚さ2-3センチほどもある本は使いません。せいぜい厚さ5ミリ程度の高校生のための受験英語問題集の初級、中級レベルの問題をやりながら要点の説明をします。
日本の参考書の場合、私は上級問題集を使いません。そこに出ている問題は「難しい」わけですが、なぜ難しいかというと、日常では使わないような例外的用例が多いからです。一言でいえば、必要ないのです。それを学習するのであれば、英語の小説を読み進むほうが精神衛生の面からも、実践的な英語力面からも良いのです。
1週間もかからずに英語の基礎は教えられるということは、私にとってとても大きな発見でした。もちろん、このスピード学習は、本人がすでに半年の留学を終えているからかもしれません。しかし、仮にそれがないとしても、私は教えられる気がします。本人に学ぶというはっきりした意思があればですが・・・。
つづく