日曜コラム 剣道のススメ
週に一二度の剣道稽古を私設道場で今でも行っています。
剣道を好きな人たちと1時間半あまり、稽古をすることはとても楽しいのですが、
小学生の子どもたちがなかなか増えません。
また、ここ数年の間、女性剣士の新規会員もいません。
子どもたちには、基礎体力作りと稽古を通じて礼節学習を、
女性の人たちには、無理のないエクササイズ、そして健康な汗を流すために、
剣道はとても理にかなったスポーツだと思うのですが、
私立道場の会員確保は、簡単ではありません。
もちろん、日本の中学校、高校においては、剣道はクラブ活動としては盛んに
行われていると思いますが、小学校そして、一般の人々に
より普及させるためには何を変えたらいいのかと、一剣道愛好家として考えます。
ともすると3Kスポーツとして剣道はみなされてしまうのかもしれません。
剣道というと、良く聞かれるのは、「くさい」とか、「くるしい」などですが、
清潔をこころがけ、防具や胴着などの手入れをおこたらなければ、
それほどに「くさい」ことはありません。
また、苦しい稽古というイメージも、剣道を競技としてやっている人であれば、
向上するためには、身体的な辛さは乗り越えなければならないでしょうが、
子どもたちや成人した人たちが行う剣道においては、
勝ことよりも、楽しむこと、自分自身でゴールを決めて、
無理なくそれに向かって進むことが可能です。
その意味では、ゴルフやテニス、ダンスなどと同じように
マイペース剣道はオーケーです。
学生時代を通じて、スポーツクラブに一切所属せず、
家内のすすめで、幼稚園と小学生になった息子たちと一緒に剣道を私は始めました。
竹刀を「不惑」にして初めて振った私ですが、
今でもマイペースで剣道を続け、その楽しさは初心の時から変わりません。
稽古は週に一二度ですが、健康のために毎朝15分くらい素振りをします。
ボーディングスクール訪問などで一二週間ほど竹刀を振らないと、
稽古の時の体のキレが鈍くなりますが、競技者ではないので、
できる範囲で剣道をやることが、楽しみと満足感に繋がっていきます。
私の道場にも、定年後に剣道を始めた人もいますし、
中学校時代から30年以上のブランクを経て、稽古を再開した人もいます。
みな楽しく剣道をしています。
週に1回、2-3時間の余裕が取れるようであれば、
健康のために全身運動の剣道をゆっくりと始めてみていかがでしょうか。