その3 ボーディングスクール選定の要点 英語力
「英語力がないと留学ができない」のは、1年間の高校交換留学、アメリカ、カナダのランク4以上のボーディングスクールへの入学、そしてスイスのボーディングスクール数校ということになります。
現在では、中学・高校留学の場合、「英語力がないから留学はできない」ということはありません。英語力というよりも日々の日常の過ごし方に疑問を感じている親が子どもの独りよがりを諌めるのに「英語力がないから留学はできない」というのは、きわめて即効性のある文言ではあると思いますが、留学してから苦労するのは本人ですから、事前準備としての英語学習はもちろん大変重要なことです。
英語力と留学する年齢によって、選択する学校が決定しますが、若ければ若いほど英語をマスターするのに時間がかからない半面で、日本人として不可欠な日本語力をどのように維持するかという問題も生じます。
その絶妙な学習のバランス感覚は小学校の時から作られると思います。
小学校までくらいに徹底した暗記やドリルなどをこなすことは、本人がそれを受け入れる受容力があればおすすめできます。中学校くらいになると、単調な作業を淡々とこなすことが誰しも厭になる時期ですが、それ故に、「なぜだろう」、「どうして勉強がすすまない」などと考え始めることで、本人は精神世界を拡げて成長もします。
そのような論理思考が始まる前に、基礎学力をつけてしまうのも一つの学習方法かとも思います。
英語圏の授業の進め方と日本のそれとの違いは今までに何回もブログで取り上げました。結果としていえることは、日本の子どもたちは英語圏の勉強方法や授業にもかなり適応できるし、またそのやり方を好ましく思うということです。
学校といういわば、堅い社会のなかで日本では考えられない自由な面があるのが英語圏の学校の大きな特徴といえるでしょう。もちろん、自由さの反面に「責任」が明確に存在するわけですが、その自己責任も日本人留学生はすんなりと学習できるようです。一言で言えば、日本の学校よりも自由度の高さが魅力なのです。
標題の英語力についてですが、中学としてのジュニアボーディングスクールおよび高校としてのボーディングスクールが要求する英語力について明日以降、より詳しく述べたいと思います。
(つづく)