留学コンシェルジュ

その3 ボーディングスクール卒業後の進路

<土曜日のブログに続きます>
ボーディングスクール入試とアメリカの大学入試の類似性について先週、金曜日と土曜日のブログで述べました。SATとSSATについてが主たるテーマでした。英語力と数学力の基本を問うのがこれらのテストの目的ですが、日本の予備校のようにテスト対策に特化していないのがボーディングスクールの特徴です。
今日のテーマは入試の際、成績がどのように評価されるかです。日本の場合、入試結果重視ですが、アメリカの場合は、ボーディングスクール入試も大学への入試も本人の学力、社会性、特技などが総合的に判断されます。すなわち、多くの大学やボーディングスクールで提出が求められているSATやSSATに特化して勉強し、それらのテストで良い点を取ったとしても難関ボーディングスクールや大学には決して合格できません。学力テストはあくまでも本人の基礎学力を問うもので、中学時代や高校時代の学校の成績はそれぞれの生徒の総合学力を見るために不可欠な要素とアメリカでは考えられています。
アメリカでの学力評定は日本よりも複雑といえると思います。日本の成績が一般的に中間テスト、期末テストの結果でおおよそ決められるのに対して、アメリカでは宿題提出率とその出来栄え、先生の任意で行われるクイズとよばれる小テストの結果、授業への参加度と発言度合、そして中間、期末テストの結果を総合的に判断して先生はA,B,C,D,Fという5段階の評価をします。
日本が絶対評価としながらも実際はクラスで最高評価から最低評価までそれぞれのパーセントがほぼ決まっている相対評価であるのに対して、アメリカの場合はあくまでも絶対評価です。クラス全員がAであっても構いません。実際に、生徒の感覚としてBが当たり前、Aは日本であれば4の評価となります。では5とは何かというとA+(プラス)という評価です。Cは日本であれば、2であり、Dという評価はあってはならないと考えられているようです。
日本の場合、難関大学を目指す生徒たちは、高校2年生の段階でそれぞれが入試対策に没頭し、高校の授業もそれに合わせる形で進んでいくそうですが、アメリカではSSATやSAT対策が授業に取り入れられることは全くといっていいほど考えられません。また、彼らの常識として、中学、高校の成績の良い生徒は、無理やりSSATやSATのための勉強をしなくても困らないという現実があります。
(つづく)

関連記事

関連キーワード

留学コンシェルジュ

TOP

株式会社KITE小学生・中学生・高校生専門の海外留学サポート イーコンシェルジュ / 運営(株)KITE〒102-0082 東京都千代田区一番町6 相模屋本社ビル7FTEL 070-8381-6486