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その2 ボーディングスクール卒業後の進路

ボーディングスクールに入学するための準備と、大学進学とのそれはとても似ています。カレッジプレップと呼ばれているアメリカのボーディングスクールは、将に大学進学のための中等教育機関とも言えます。それ故に、入試の過程から、大学を意識して作られていると思われます。
ボーディングスクールはカレッジプレップという別称があっても日本の予備校やそれに関連する教育機関と違い、受験勉強のノウハウを教えて、難関大学に合格することが唯一の目的で作られた教育機関ではありません。むしろ、大学で専門的な勉強をするための読解力、作文力、そして総合的な学力を身につけた教養人を作ることがボーディングスクールの目的です。
ボーディングスクールと大学の入学プロセスの共通点としての学力試験について考えてみます。大学受験のための試験、SAT(Scholastic Assessment Test: 大学進学適性試験)は2400点満点で、英語、数学、そして作文から構成されています。アメリカの大学入試情報サイトなどでは、出願者のSATの平均点が表示されています。すなわち、日本の場合の偏差値と同じような大学入試のための大きな学力基準であることは間違えありません。
但し、この試験は年に一度という試験ではありません。誰でも何回でも受けることが出来て、大学に提出する試験結果も個人が任意に選択できます。日本の大学受験のためのテストに比較して自由選択度がかなり大きいといえると思います。
ボーディングスクールに入学するためにアメリカ人生徒が受けるのが、SSAT(Secondary School Admission Test:中等教育機関入学試験)です。この試験はSATの中学高校版であり、その内容もSATに準じているといっていいと思います。アメリカ人のために作られていますから、そのボキャブラリー(単語数)、問題文の内容、そして作文のための知識は日本式英語学習では、なかなか対応できません。しかしながら、単語にしても、英文にしてもSSATの参考書を徹底的に学習すれば、1年くらいでランク4くらいのボーディングスクールに入学する力を養うことは可能と思われます。問題は、日本でその準備を進める場合、英語の勉強だけに特化して学習が行えるかどうかということです。
(つづく)

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