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その1 スポーツと勉強 - ボーディングスクール留学

留学当初、留学生は慣れない環境に適応するため四苦八苦しますが、スポーツ好きな生徒は、それをコミュニケーションの道具として活用することができるのがなによりの強みになります。また、スポーツを通じて生まれる現地生徒との親交は、言葉の壁を容易に超えて友情に発展することも十分に考えられます。
スポーツが不得意であっても大丈夫です。ボーディングスクールでは、スポーツは放課後の活動として必須ですが、日本のクラブ活動とは違って1年3回のサイクルで種目が変化します。生徒は自分の興味のあるスポーツを 任意に選択します。種目のなかには、フリスビーやダンス、筋力トレーニングなども含まれています。成果の授業として体育がない代わりに放課後1時間半程度のスポーツを生徒に課するわけですが、これは明らかに文武両道をボーディングスクールが目指していると言えると思います。
北米のTABS加盟ボーディングスクール300校余りの総生徒数の平均は300名ほどです。4学年でその数ですから、一学年の平均生徒数は75名となります。日本の高校と比較してはるかに生徒数が少ないのです。総生徒数が少ないから競技スポーツでは絶対数のはるかに多い公立学校にかなわないのではないかと思われがちですが、違います。ボーディングスクールはPG(ポストグラデュエート:高校卒業後1年間をボーディングスクールで過ごす)という制度があって、バスケット、フットボール、野球、ラクロス、テニスなど人気競技スポーツの優秀な生徒をスポーツ奨学生として盛んに受け入れるのです。当然、彼らは大学にスポーツ推薦で入学して、その中の一部の学生はプロ選手になります。ボーディングスクールを母校とするプロバスケットボール、フットボール、野球選手はたくさんいます。
もちろん、スポーツ特待生であっても、学業をおろそかにすることはできません。勉強も優等生であれとは学校も言いませんが、F(欠点)はいけません。高校でありながら2メートルを超えるバスケットボールの選手がたくさんいて、シーズンともなれば、ホームとアウェイで週に2日いくらは試合が行われます。プロのたまごたちの試合に学校が盛り上がらないはずがありません
つづく

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