5-お母さんの自立 - 中学・高校留学
今週のブログは留学したわが子を見つめるお母さんの気持ちについて述べてきました。子どもたちを留学させて、それを支えるお母さんの心境は現地からもたらされる状況によって一喜一憂ですが、そのような時期を通じて、「ぶれない自分」が最も大切であることを、お母さんは子どもたちから学びます。
学校訪問に行った時によくお母さんから、「私が留学したい」ということを聞きます。お父さんからはそれほどこの言葉は聞かれません。自分が果たせなかった夢を子どもに託す、時代の先読みをして、海外に教育選択肢を求める、日本とは違った教育で子どもの可能性が引き出される、わが子に合っているベストな教育は海外などなど、私は家族の数だけ、これからの時代はオリジナルな教育方法がより追求される時代になると思います。
時代はグローバルですが、その本質は異質なものを認めて、受け入れることではないかと私は考えています。それ故に、教育へのアプローチも海を越えて当たり前と思います。その時期や期間については、今までは中等教育を終えてからというのが、一般的でしたが、これからはそのバリエーションは拡大し、環境適応性や頭の柔軟さなどから、より若い時代に留学することが抵抗なく受け入れられることでしょう。
また、「私が留学したい」というお母さんの10代で現実化されなかったことが、子どもたちの留学を通じて、やがて実現されたという例を私は見ています。
子どもたちが異文化のなかで、精神的に自立していくなかで、そこから学び、自分の世界を拡大し、さらには新たなことにチャレンジする精神は、お母さんのこころにも確実に芽生え、育ち、大きくなっていくのではないかと私は思います。
あるお母さんは、わが子の留学先を訪れ、数日間を子どもと一緒にすごし、日本に帰国するという一連の作業をすべて一人でできるようになるのに2年かかったといいます。子どもの留学ななければ、海外で車を運転することも、ホテルや飛行機の予約を取ることもありませんでした。
自立の精神は、わが子の留学を通じて、お母さんに伝播し、さらには次の世代にも大きな影響を与えることになると思います。新たなことへのチャレンジと行動を繰り返すことで、お母さんの自立が現実のものとなることを願っています。