学校訪問のおりに - ボーディングスクール留学
ボーディングスクール訪問の折、ある生徒のお父さんが
「生徒に対して何が提供できるか、その内容が明確でわかりやすい」と言われました。
さらに、「寮生活でまず考えなければならないのは、家内の子離れだね」
この二つの言葉に象徴されているボーディングスクールのあり方と
親子の関係について考えてみたいと思います。
英語圏のボーディングスクールは訪問者に対してとてもオープンです。
授業については、見学のみならず前もって予約すれば聴講も可能です。
留学生とかかわりのあるESLクラスについては、どのような授業なのか、
その内容を本人もご家族も知りたいということを学校側も心得ていますから、
できうる限りの考慮をしてくれます。
また、特定のスポーツや音楽、演劇、芸術などに興味がある場合、
それを担当している先生とのミーティングも可能な限り考えてくれます。
通常であれば、1時間40分くらいの学校訪問ですが、聴講や、
ランチ体験などを含めて、3時間以上の滞在もあり得ます。
学校訪問の時は、専属の先生がすべて担当をするわけではありません。
それぞれの時間にそれぞれの先生と話して、最後にアドミッションオフィスに
戻ってくるというスケジュールになります。
それぞれの担当者に任せるという学校訪問における
ボーディングスクールの対応は、学校側からするとある程度のリスクを
覚悟しなければなりません。
たとえば、施設見学をガイドした生徒が学校の批判をするようなことがあれば、
確実に訪問者はその学校に対して、良い印象は持たないと思います。
聴講したクラスが、活気のないものであったり、やる気のない生徒がいたりすれば、
やはり聴講した生徒と家族は、その学校の出願を取り下げると思います。
それでも、聴講、生徒のツアーガイド、ランチ体験などが、
ボーディングスクール訪問の際になくなることはないでしょう。
このようなオープンさは、ボーディングスクールというよりも、
英語圏に根付いている文化ではないかと思います。
社会や人間関係そのものが、閉鎖的ではなく、開放的なのです。
そして、プラスの方向に考えてものごとを進めるように、
システムがセットされているのではないでしょうか。
おそらく、訪問者の皆さんは、施設見学だけではなく、
このような学校教育のあり方に感心されるのではないかと思います。
次回のブログは、お母さんの子離れについて、述べたいと思います。