有効な教育 - ボーディングスクール留学
わが子を中等教育期、早期に留学させようと考えている人々はおおよそが高学歴です。ボーディングスクールを訪問する道中で、今まで多くのお母さん、お父さんと教育のみならず、いろいろな話をして、たくさんの意見交換をしました。
さて、皆さん、話題が学生時代になると、一所懸命に勉強をしたと明言した人は、
一人もいらっしゃいません。
日本流の謙遜の精神から述べられているのであれば、良いのですが、
皆さんの学生時代の話は、かなり具体的です。
勉強の代わりにアルバイト、スポーツ、旅、サークル活動、
クラブ活動、麻雀、などなど学外活動は
盛んで、意欲的に取り組まれたという人がほとんどです。
個人的に考えても、大学時代と高校時代、そして留学時代を比較して、
一番学習量が多かったのは、留学時代、次に高校時代、大学時代は、
さして自分が納得する勉強とは程遠く、それ以外の自由活動に
社会的学習を見出していたといえます。
英語圏の大学を選択した生徒に話を聞くと、
みな一様にボーディングスクール以上の勉強量が必要と言います。
課題、宿題、リサーチなどで、遊んでいられないというのです。
どちらが、その後の人生に大きな影響を与えるでしょうか。
大学とは、与えられるところでないことは、日本も英語圏も共通です。
学生が勉強内容を広範囲な中から選択できますし、
自分が好きでない科目を無理やり取らされることも多くはありません。
それでもなお、どちらの学生が果たして、納得できる学生生活を
送っているでしょうか。
教育選択がこれから、過去のいずれの時代よりも重視されると思います。
特定の大学を出たからといって、会社で優遇されたり、昇進の道が確保されたり
することが、可能な時代ではなくなりました。
そして、世界を見て、自分なりの意見を持っている人の多くが、
今の日本に危機感を抱いています。
日本が直面するこれからの多くの危機に対処できる能力を持つことが、
これからの教育の一つの使命であると思います。
その視点で考えるとき、重要となる価値観の一つは、
多様性を受け入れるという精神の柔軟性ではないでしょうか。
これを実現する最も有効で合理的な教育が選ばれてしかるべきと思います。
日本と海外の教育、どちらが完全かという視点ではなく、
どちらが自分に合っているかという視点で考えてみてはいかがでしょうか。