ボーディングスクールの入学難易度
ボーディングスクールの選定基準として、ESLの有無、学校の総生徒数と寮生との人数の理解の仕方、そしてミリタリースクール、セラピューティックスクールをおおよそ先日のブログで解説させていただきました。
今日は、ボーディングスクールの頂点ともいえるテンスクールズについて、解説をすすめていきたいと思います。数か月前にもテンスクールズについて、解説しましたが、再度、リストを示したいと思います。
Rank5(総生徒数、寮生数)
Phillips Academy, Andover(1141, 850)
Phillips Exeter Academy (1080, 864)
Choate Rosemary Hall (865, 648)
Lawrenceville Academy (815, 555)
Deerfield Academy (652, 578)
Loomis Chaffee School (652, 408)
Hotchkiss School (601, 558)
Taft School (579, 473)
St. Paul’s School (545, 545)
Hill School (505, 395)
テンスクールズのなかでも、フィリップスアカデミーアンドーバー校とフィリップスエクセターアカデミーは、総生徒数、寮の生徒数ともに他の8校よりも秀でて多いことがわかります。
アメリカでは、アンドーバー、エクセターで通じるこの2校ですが、世界の国々から優秀な生徒が集まってきます。留学生の場合、TOEFLは100点以上、SSATのパーセンタイルは85%以上というのが、英語力、数学力に関する合格基準といえると思います。すなわち、英語力という点では、大学に入学するのと何ら変わらない力が必要となるということです。
TOEFL、SSATの点数については、他のテンスクールズ8校に関しても同様です。
また、学校での成績は、テンスクールズのすべてが、1から5段階評価の場合、4.5以上が出願者の平均的成績と言えます。
英語力に問題がなく、成績もきわめて優秀な生徒がテンスクールズに出願するわけですから、これらの要素では、出願者の合否において、明確な差をつけようがないというのが、テンスクールズ入試の実態なのです。
では、何で合否が決まるかということです。
大きく差がつくのは、スポーツ、芸術、音楽、学校活動、学校外活動での実績、そして本人の志望の動機、将来の夢、社会への貢献、学校への貢献などの視点で書かれる出願者の作文、そして、出願者を評価する先生たちの意見です。
そして、最も重要なのが、面接(インタビュー)で面接官に与える出願者の印象でしょう。
余談になってしまいますが、出願者自らが、創意、工夫を凝らし、勉強はできて当たり前に加えて、それ以外の点で自分をいかに宣伝するかという熾烈な自己表現がアメリカボーディングスクール入試の実際です。
年に一度のテストの点数で合否が決まる日本の受験システムのほうが、いかに簡潔で目標の設定が簡単かを理解していただけると思います。
つづく