#5 中学留学の問題点について―成功の条件
<水曜日のブログに続きます>
前回のブログでジュニアおよび高校ボーディングスクールへの留学では、コンサルタントの役割の大きさそして留学する本人の「やる気」を喚起することが大切であることを述べました。
では、良いコンサルタントと留学する本人のやる気がマッチすれば、ボーディングスクールへの留学は成功するでしょうか。成功へのもう一つの鍵は親と子のコミュニケーションにあると私は信じています。
有能なコンサルタントとやる気のある留学生というコンビネーションが実現しても、親子のコミュニケーションについては、コンサルタントは積極的に関わることができません。
我が子の留学について、父親と母親が半分ずつそれを担当するということは、現実的にはありません。お母さんがそれを担当するか、あるいは、お父さんがコンサルタントとのコミュニケーションの窓口になるかのいずれかです。しかしながら、留学している本人をサポートしているのは、本人の家族全体です。親御さんだけではなく、おじいちゃん、おばあちゃん、そして親戚なども留学する本人を支援し、ときには大切な力になることもあります。
留学を担当するのがお母さん、あるいはお父さんであっても、その人を支援するのは、その人たちの親や兄弟であることもあります。
小学校から考える中学、高校留学はやはり総力戦であっていいと思います。ボーディングスクール留学はとにかくお金がかかります。アメリカに限って言えば、現地での一学年間の総費用は7万ドル程度が現実です。サマースクールに参加し、学校主催のオプショナルツアーでヨーロッパあるいはアフリカ南米に行けば8万ドルを超えます。その資金を中学、高校、そして大学まで英語圏で考えれば、その金額は途方もありません。必然的にファミリーネットワークを使うことになるかもしれません。そのバランスが取れなければ、そもそもボーディングスクール留学は成立しません。
コンサルタントはボーディングスクールの知識のみならず、それぞれのファミリーにとっての的確なファイナンシャルアドバイザーでもなければいけません。それぞれの役割が機能的に結びついて、ボーディングスクールの問題点を解消できると私は思います。