誇りと自信 ― 小学・中学・高校留学
若者が海外に出なくなり、内にこもる傾向が顕著であると言われています。
新しい車やオートバイへの興味も薄れているとも言われます。
情報取得の質と量と速さが劇的に向上した近年、若者が身近になった情報を
気楽に入手できることが、若者の車離れ、
海外への興味が薄れるというような傾向に繋がっているのかもしれません。
2-3世代前の車への憧れや、70年代の「何でも見てやろう」といった
すなおな好奇心からは隔世の感を禁じえません。
もちろん、若者が内にこもる傾向は日本だけではなく、
世界の傾向でもあると思います。
それ故に、若者たちには本当のことを見て、知ってもらいたいと思います。
海外の情報が瞬時に受け取れるわけですが、
「それでどうする」という判断が必要になります。
世界の経済、社会、政治、文化なども、情報はどんどん入ってきますが、
その取捨択一の自由のなかで、自分の判断を逆に見られることになります。
何を基準にして、情報をどのように処理するかが、
よりシビアに求められる社会になりました。
世の中に氾濫する情報に惑わされないように、自分の基準をしっかり持つこと、
情報にたいしてぶれない自分を確立することは、簡単には達成できません。
今までのように、テストでいい点を取りさえすれば、
おおよそ人生が組み立てられた時代は、すでに過去のものになったと思います。
こんな時は原点に帰り、自分を見つめ直してはどうかと思います。
自分が育った家、地域を振り返ってみると、かならずそこには、
自分を特徴づけることがらがあると思います。
ただ、つまらない勉強を、決められた道に従ってするのではなく、
自分がこうしたいという意思を持つことの大切さと素晴らしさを
若者たちには知ってもらいたいと切に感じます。
以上、10代前半の留学生を世話していて、私がすなおに感じることです。
これからの社会を生きるために、彼らには誇りと自信を持ってもらいたいと思います。
そのために彼らが海外で奮闘努力をすることの手伝いを私はします。
といっても、一度留学は始まれば、頻繁に日本に帰ってくることはできません。
今までのような自由さもないでしょう。
そのような環境だからこそ、家族に、地域に、ひいては国に感謝も出来ます。
また、いろいろな文化や社会の比較を通じて、その良さや欠点などもわかります。
そこで生まれる誇りと自信が次の日本を創っていると私は信じています。