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私立と公立の学校の違い―オーストラリア留学

留学生受け入れという点でオーストラリアの私立と公立の学校を考えた場合、違いが明確です。まず、公立の学校は中等教育の場合、その地域の生徒の教育を担当しますから、寮はありません。オーストラリアの場合、純粋に寮生徒のみで構成されている学校はないようですが、多くの私立学校は、寮があり、留学生はそこで生活します。また、学期間のブレイク(休み)の間は、寮滞在の代わりに、ホームステイが学校によって手配されます。
また、公立の学校の場合、留学生のサポートは、その地域を統括する教育委員会に設置された留学生担当部署が行います。そのために、留学生はホームステイや学校生活の相談や問題解決のために留学生担当部署まで出かけるか、あるいは電話をしないといけません。ウィークデイでは、放課後に教育委員会まで留学生が出かけていくのは、簡単なことではありません。また、電話も9時から17時という教育委員会の営業時間帯に気楽にかけられるかというと、英語力のない留学当初の生徒にとっては、何をどのように説明していいのかもわからない状況でしょう。
それ故に、現地で留学生の面倒をみる人が日本人であればいいと簡単に考えがちですが、その人たちに日本語で問題点を訴えても、彼らが留学生の代わりに、教育委員会に行って、そこで問題解決を図るかというと、よほど大きな問題でない限りそのようなことはありません。
また、留学の目標が英語力の習得や、問題解決力をつけることにあるわけですから、何でも問題があれば、日本語で対応でき、その人が留学生に代わって、問題解決をするというのは、留学本来のあり方ではないのではないかと思います。
一方で私立の場合、各学校に、留学生の担当部署が設置されていて、留学生の面倒をみるスタッフが複数人います。それ故に留学生が相談したい場合は、放課後などに比較的自由に相談ができる体制が整っています。また、私立の中等教育機関では、上級生が下級生の面倒を見るという習慣があり、留学生にも先輩生徒が割り当てられるのが一般的です。
問題は、留学生が積極的に私立のそのような機能を利用するかどうかにあります。もし、積極的に現地に適応しようとするのであれば、私立の方が、お世話の点では優れていると言えます。

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