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日曜コラム 剣道とエクササイズ

私は趣味で剣道を20年ほど続けていますが、
私が始めた当時に比べると、剣道人口は減少傾向にあるように思います。
剣道をより広めるには、その人口を増やさなければなりません。
かつては、個人の道場も多くあったようですが、
時代と共に個人が運営する道場は、減っているのが現状のようです。
その原因は、少子化という少年人口の減少もありますが、
これから、広く剣道を一般に広めていくためには、
成人女性にもよりオープンに剣道に参加してもらう必要があるようです。
剣道というと、3Kスポーツのようにとらわれがちです。
きつい、きたない、きけん、あるいは、きびしいなどといった概念は、
実は、剣道の醍醐味を阻害している偏見です。
私は40歳から自分の子どもたちと一緒に剣道を始めましたが、
3Kと思ったことは、一度もありません。
成人になってからの剣道では、「きつい」稽古はないと言っていいでしょう。
その理由は、クラブ活動の剣道と違って、きつかったら自分の判断で
休憩することが自由にできるからです。
剣道では、休憩することは、面を取ることですが、
それをとがめられることは、ありません。
きたないというのも、違います。
防具がくさいと良く言われますが、それは手入れや管理が悪いからです。
胴着にいたっては、2-3着を着まわせば、問題ありませんし、
防具も風通しよいところで、使い終わったあとに日陰干しすれば、
くさくはなりません。汗を多量にかく夏の時期などは、防具を2つ揃えれば、
たとえ毎日、練習したとしても、10年は持ちます。
怪我をする確率が剣道だけ多いわけではありません。また、
厳しいという指摘も、学生のクラブ活動や警察の「特練」と呼ばれる
いわばセミプロでない限り、指導者が練習を強要することはありません。
プラス面を考えてみると、剣道は稽古の最中は、
大きな声を出し全身を使って運動します。
1時間から1時間半程度が一般的な練習時間で、
終了後の爽快感と喉の渇きは、肉体的、精神的満足をもたらします。
運動量を自分でコントロールできて、段階に応じて練度を上げていける剣道は、
長く続けるのに、無理がありません。また、
フルコンタクトスポーツ(ボクシング、柔道、空手など)と違って、
腕力に頼るスポーツではないので、それらのスポーツに比べて、
怪我は少ないと言っていいと思います。
さらには、打って反省、打たれて感謝という日本独特の謙虚さが
剣道の精神にはあります。また、礼に始まり礼に終わると
言われていて、精神修養にもとても大きな効果があります。
勝ち負けにこだわるのではなく、大きな声を出して、練習に励み、
終わった後に喉を潤し、入浴などすれば、
精神と体を最大限にリラックスできます。
剣道エクササイズは、これからより多くの人に経験してもらえる
生涯スポーツであると思います。

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