寮生活で得られるもの―オーストラリア留学
オーストラリアの私立高校12校の代表者が来日して、留学コンサルタントおよびカウンセラーむけのワークショップ(勉強会)が先週、都内のホテルで開かれました。今まで、オーストラリアでの中等教育機関への留学生の受け入れは、公立学校のほうが、日本では活動的でしたが、いよいよボーディングスクール(寮制学校)・デイスクール(通学校)も日本のマーケットに対して、より積極的にアプローチを試みる時期になってきたようです。
ワークショップ(勉強会)でボーディングスクールに入学するメリットが述べられました。ご紹介させていただきます。
① Develop self confidence(自信をつける)
② Develop social skills(社会性をつける)
③ Develop mutual respect(協調性をつける)
④ After school care, activities involvement, tutoring support
(放課後活動、個人指導)
⑤ Supportive learning environment(学習支援が受けられる)
⑥ Encourage independence(率先して自立心をつける)
⑦ Develop cultural confidence in a safe environment(
(安全な環境で文化理解を深める)
⑧ Music, sports, drama, facilities are on campus→no need to travel
(音楽活動、スポーツ、演劇などがオンキャンパスでできる→移動しなくていい)
⑨ Improve English skills(英語力を増す)
⑩ Learn to share→building life skills(お互いに学ぶ→生きる力をつける)
⑪ On site carers→medical, academics, etc(医療、学習などの充実)
上記は、解説に立ったオーストラリアからの先生がパワーポイントで解説した順番通りに並べたものです。①から⑪まででの事項から彼らが望む生徒の姿が見えてきます。
英語力をつけることはなんと9番目なのです。
自分ができるという確信を持ち、親の庇護から離れて、あらたな環境(社会)で生きる力をつけて、人と強調することが、筆頭に述べられています。これは、オーストラリアのみではなく、英語圏のボーディングスクールにすべて共通する価値観であると思います。
日本の教育においても、当然のことながら、社会性、協調性、自信を持つことや、自立心は教育の要点として学習指導要領には述べられています。しかし、具体的にそのための教育的方法論は、教科書作りのようには進んでいないように思うのです。
中等教育機関への留学には勇気が必要です。失敗のリスクやそれにかかる費用などを考えると、容易には決断できないかもしれません。しかし、人生の節目の決断がすべてそうであるように、勇気をもって、失敗を恐れずに向かわないことには、結局自分が望むような未来はつかめないのではないでしょうか。
上記、①から⑪までの項目は、ボーディングスクールでなくても留学そのもので半分以上は達成できることがらであると私は思っています。