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休日コラム ホームステイでのクレーム

ホームステイは寮生活に比べると当たりはずれがあると思います。
滞在する家庭での規則が寮のように決められてはいなく、
いわばホストマザーが法律のわけですから、簡単にはいきません。
夏休みに英語研修をしている生徒から
ホームステイでのトラブルが持ち込まれました。
今までは、ホストマザーが午後1時半頃に、
学校と家庭間の送迎をしてくれていたのですが、
新たな生徒が家庭に入って、その生徒の学校への送迎時間が異なり、
本人は5時頃まで学校で待たなければいけないということへの不満です。
ホストマザーは2回の送迎はできないと言い、
本人は5時までは待てないと言います。
通常、学校とホームステイの交通費は、本人もちですが、
この学校の場合、18歳以下のジュニアホームステイの場合は、
ホストが送迎をすることが規則となっているので、
本人の言っていることにも理があることになります。
ホストマザーは早く帰りたければ、ウーバー(ネット予約のタクシー)を
使って帰宅してほしいと言います。
現場で起きている問題が日本にまでもたらされるのは、
本人と学校、あるいはホストの間では解決できないからですが、
その問題解決のため、本人の親にこの件を報告すると、
親の意見としては、「5時まで待つ」でした。
本人とスカイプで問題を解決するべく、話したのですが、
私が一番本人に伝えたかったのは、要求することと与えることのバランスです。
本人が学ぶべきことは、要求することの論理と正当性よりも、
与えることの大切さではないかと私は考えました。
3時間半も学校で時間を潰すよりも、家に帰れば自分の自由に時間が使えます。
その自由の内容は、おそらくネット環境にあると思います。
本人にとっては、貴重な時間ですが、その自由さを主張するよりも、
ホストに3時間半を「与える」ほうが、
本人は人として大きくなれると私は思いました。
幸いにも、本人は私の意見に対して、真っ向から反対はしませんでした。
2日経って、学校の担当者からメールが来ました。
今までは、授業が終わったら直帰していた本人ですが、
授業が終わった後のアクティビティーにも参加し始めたそうです。
この件を通じて、本人が少しでも相手を受け入れる、相手に与えることの
楽しさや精神的な満足を学んでくれれば幸いです。

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