入学偏差値はありません - ボーディングスクール留学
先週、金曜日のブログでは、ボーディングスクール入試でのインタビューの要点として、正解にこだわらずに自分を表現することに徹することを述べました。
ボーディングスクールへの入学を考える場合、私たちは日本の入試とオーバーラップさせて考えがちです。すなわち、出願日、試験日はいつで、試験はどのように行われるのか、今年の入学にいつまでなら間に合うかなど、その基準はあくまでも日本式入試に基づいて考えられがちです。
ボーディングスクールの入試プロセスは日本とは全く違います。
それぞれのボーディングスクールが実施する入学のための試験はありません。その代わり、留学生の場合であれば、TOEFL、TOEFLJunior、SSATなどの学力試験結果の提出が求められます。しかし、志願者の英語力はこのような試験結果だけで判断されるものでは決してありません。現在の学校での成績と英語、数学、担任あるいは学校管理者からの推薦状で志願者の学力を再確認します。そして、本人のエッセイに基づいて面接の結果を踏まえて、出願者のベストマッチの学校が決められていくのです。
日本の場合、学校入学難易度ランキングに基づき本人が学ぶ学校がおおよそ決められていきます。ボーディングスクールの場合は、日本のような偏差値というのはどこにも見当たりません。偏差値という英語は、辞書を引くとdeviationと出ていますが、ボーディングスクールの現場で入試担当者にdeviationという言葉を出しても、「何のことやらわからない」といった感じです。私たち、日本人にとっては便利で使い勝手が良い偏差値ですが、英語圏では聞いたことがないのです。
偏差値がなく、入学のランキングが日本よりも曖昧なボーディングスクールの世界では、進学先を決める目安はそれぞれの学校の基本データと過去の留学生の入学実績によって判断します。
寮生の数が300人を超えるボーディングスクールで、ESLのない学校は入学難易度が高いと思って間違えありません。ESLがあり、寮生が200人を超すボーディングスクールの入学難易度は、かなりの幅があります。ESLがあり、学校全体の人数が150名以下の学校はスモールボーディングスクールと呼ばれていますが、一般的に入学難易度は高くはありません。
つづく