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教育の基礎とは

電車通学をしている高校生、一心不乱にノートや教科書を凝視している光景を良く見かけます。そのほとんどがテスト対策ではないかと思います。通学電車に乗る高校生だけでなく、中学生も小学生も場所と時間を変えて同じような学習をしていると思います。
そのようにして、生徒たちは教育の基礎を完成していくと日本では思われているようです。授業では、先生が学習の要点を解説したり、覚えるべきところを指摘したりしてくれます。生徒たちはそれをノートに取り、授業では覚えきれないものを、それ以外の時間を使って覚えます。
初等教育時代から、難関大学を目指そうと思えば、正規の学校でのルーティンをこなすだけでは極めて不十分なので、放課後の時間を利用して、覚える範囲を更に拡大していく必要があります。
このようにして獲得された基礎学習知識は、大学受験が終われば、ほぼ実用性がないので、忘れ去られていきます。その後に、忘れ去られた知識は復活することはありません。
日本の場合、教育の基礎とは、考えることではなく、知識を蓄えることにあります。
その基礎がどれだけ充実しているかを確認するのが、大学入試のわけですが、入試をピークにして基礎学習は終わり、応用学習に入ります。応用学習では、基礎学習のように単調な覚え込みによる学習はかなり減少するものの、自分が社会に出てやりたい仕事に役立つ応用学習、あるいは自己の特性や個性が発揮できる応用学習などが、大学で学ばれているかというと、現実はそうではないようです。
受験準備に追われた数年間の我慢と単調な学習の繰り返しから解放されて、大学で学生たちが熱心に取り組むのは、バイト、サークル活動、そして就活です。日本においては、大学で何をどのようにしてきたかという自己アピールは、いわばマニュアルが整っていて、受験時代に逆戻りしてそれを覚え込むことに終始し、晴れて就職という構図が出来上がっているように思います。
マニュアルが浸透しているから、就活となると、皆同様の服装になり、その期間だけの作法や礼儀までが完成します。
日本では教育の基礎は、マニュアル化されているといえないではないでしょうか。
つづく

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