日曜コラム マスコミからの問い合わせ
年に2-3回テレビ局関連の会社から問い合わせを受けます。
おおよそが自社の留学関連の企画で該当者を探しているという内容です。
私が席を外している時にメモがデスクに置かれることがありますが、
おおよそが、「また連絡します」ではなく、「電話してほしい」という内容です。
同じマスメディアでも、出版関連の会社からも年に2-3回、取材協力依頼を
受けますが、私の不在時の問い合わせメモに「コールバック」はありません。
「あらためて、連絡します」です。
私は「電話してほしい」と依頼をした人と面識がるわけでも、
以前に話をさせていただいたわけでもありません。
「あれっ?」と一瞬思うのですが、コールバックすると、
沈黙があり、「ああ、留学の・・・。実はこんど番組の企画で・・・」
と話が始まります。しかし、彼らが希望する留学生の年齢や滞在年数、
そして人数、締め切りなどの仕事として基本情報があいまいです。
一方、出版関連の会社の場合、電話での話はあまり長いものではなく、
企画メモを持って、彼らは来社します。そのメモには、
主旨、希望する情報、取材形態、締め切り、発行日などの情報が
明示されています。
小学校高学年・中学生留学が増えることを望む私としては、
初等教育後期、また前期中等教育における海外学習の可能性を
より多くの人に知ってもらいたいのですが、
テレビの留学関連企画への協力は難しいと言わざるを得ません。
「それでは、該当する人がいましたら連絡、お願いします」と彼らは言います。「連絡をしてくるのは、あなたの方ではないですか」と思います。
相手がこちらに依頼をしてきたわけですから、
「~日に、ご連絡をください」と私は主張します。
マスメディアというのは、一度に多くの人に情報を伝えるための
とても便利な道具ですが、伝える内容については、自分の思うところとが
そのまま伝わるわけではありません。
また、それを受け取る側も、
自分の希望が必ずしも満たされるわけではありません。
それ故に、お互いが謙虚に向き合わないといけないと思うのですが、
言葉や口調は謙虚、丁寧であっても、彼らの根底には、
「テレビに出られる」ということがすごいという意識があるのでは、
ないかと思ってしまいます。
そうでなければ、ネットで調べて、初めて電話する相手に、
「該当者を探して連絡してほしい」という一方的な要求を
いきなりできるわけがないと思います。
彼らとなかよくするために、どうしたらいいかと考えます。
こちらもよりすなおに、考えているところを彼らに伝えて、
理解してもらうことが大切ではないかと思います。
その基本として、ボーディングスクールの教育を
より正確により豊富に伝えることが必要と思います。