小学・中学留学 ボーディングスクール学習カリキュラム7
<昨日のブログに続きます>
一週間にわたってPhillips Exeter Academyの科目の解説を行ってきました。今日で科目のリストアップが終了します。最後のページにあった項目が下記になります。ここで注目したいのは、最上級生、すなわちシニア(Senior)のためのクラスという科目の内容です。
それはすべて受験とは全く関係がない、というよりも受験をいわば無視しているような内容です。大学受験対策用の覚え込み、暗記、詰め込み技術やノウハウを提供するクラスは一つもありません。試験直前のSAT対策などは、まったく論外といえるでしょう。
日本の場合、高校および大学の入学難易度は偏差値という数値で明確に示されます。しかし、アメリカボーディングスクールの場合、そのような数字はどのような教育関連データベースでも決して表示されることはありません。日本のような厳密な難易度ランキングはアメリカの教育文化のなかでは、定着しませんでした。選ぶ側も選ばれる側も、アメリカの場合、お互い自分の相性や自分の好みで選択をします。入学難易度ランキングという一点に基準をしぼり、それを信じて、学校選定はなされないのです。
ボーディングスクールでは、生徒の学習総合力を鍛え、伸ばすのであって、アイビーリークに入るための教育をしているのではありません。大学を選定するのは、あくまでの生徒の自主性です。その自主性を学校は尊重します。そして、自分たちが良いと信じる学習を最後の最後まで生徒たちに提供し続けます。
生徒の潜在能力を伸ばすことには、とても熱心なボーディングスクールですが、大学受験対策ということに関しては、日本では考えられないほどにシンプルといえるでしょう。しかし、結果として、そこで学ぶ生徒たちは、アイビーリーグをはじめ、難関私立総合大学などに多くの生徒が進学していきます。
この教育文化を理解しないと、アメリカボーディングスクールの有効活用は難しいかもしれません。
下記、Exeterで学べる学習内容、科目のリストアップ最終日です。
★最上級生のためのクラス
農業科学その実践と考え方
日々の新聞からみる世界
人権
白人アメリカ社会での黒人体験I
白人アメリカ社会での黒人体験II
社会でのスポーツ研究
スポーツ科学
ベストセラーとしての科学
科学、技術、そして社会の利益
情報化現代社会
★演劇とダンス
―演劇
劇場メーンステージプロダクション
演劇導入
演技基礎
舞台装置
演出技法
映画台本
詩人ステージ
演技中級
監督演習
演技上級
特別課題学習
―演説技法
スピーチ技法
―映画作成
映画作成
―ダンス
ダンス初級
ダンス中級I
ダンス中級II
ダンス上級
ダンスカンパニー
ダンスコンサート
準プライベートダンスクラス
★学習技術習得
ハークネステーブルでの学習