日本の大学 帰国子女大学入試
今年、南半球の高校を卒業し、日本の大学を受験した生徒は
ほぼ結果が出ている時期です。
4年と半年のニュージーランドでの留学生活を終え、
都内の大学に合格した生徒が、大学入試への合格ノウハウを語ってくれました。
とても、興味深い内容でしたので、ご紹介させていただきます。
英語力を確認するために、TOEFLあるいはIELTSスコアを
帰国特別枠で受験する生徒は、提出することになります。
それに加えて、多くの日本の大学が独自の英語テストを実施します。
ここで注意しておかなければいけないのは、
解答には日本語力が求められるということです。
TOEFLやIELTSである程度の英語力を確認しておいて、
加えて独自に実施するテストで、英語力とともに日本語にそれを置換する
力も確認されると思います。
留学生はともすると、英語オンリーの生活が長いために、
日本語での会話は普通にできても、読み書きの力が劣っている場合があります。
可能な限り日本の本を読む習慣を留学生活中に維持してください。
小論文については、通常課題文を受験生に読ませておいて、
それに対して意見を述べさせるかたちで行われます。
やはり、ここでも日本語の読解力、そして書く力がしっかり問われます。
面接は受験生一人に対して複数の試験官からの質問に
答える形式のものが主流のようです。
一対一で行うアメリカの大学での面接と日本の面接は大きく異なります。
試験官からの質問の内容は、志望の動機、なぜこの大学、学部なのか、
留学時代の体験と何をそこから学んだか、印象に残っていることがらはなど、
質問のパターンは決まっているようですが、それぞれの質問は
突っ込みが激しく、自分の考えがまとまっていないと
返答に困る場合もあるようです。
留学した時の原点から、自分の留学ストーリーを
明らかにしておくことが、必要となるでしょう。
また、なぜ日本の大学か、さらには自分が受験した学部かについては、
学校のホームページなどで事前に受験校の特徴を理解して、
自分がやりたいことと受験校の個性がうまくかみ合うように
ストーリーを作ることが必要だと今回合格した生徒は明言しました。
「人間性を見てくれる大学がいい」と彼は言いました。
日本の大学を受験して、感じたその生徒の率直な気持ちだと思います。
3年半の留学生活のなかで、自分が学校に合わせるのではなく、
学校を選択するという意識が自然と芽生えたようです。
これからの社会を生き抜いていくうえで、とても自主的な選択はとても
重要な意識であると思います。
これから留学を考え、また日本の大学受験を考えている皆さんの
参考になればと思います。