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日曜コラム 真夏のUSボーディングスクール

いつもは新学期から始まる9月以降にアメリカボーディングスクールへの学校訪問を行いますが、今回は夏休み期間中に学校訪問を行いました。クラスやキャンパスでの一般生の様子が見られない代わりに、アドミッションスタッフは面接の順番待ちもなく、しっかり、ゆっくりと対応してくれます。また、ツアーガイドにあたる生徒は、夏休み期間中でも学校が地元のデイ・ステューデント(通いの生徒)を確保してくれますから、通常の学校訪問とさして変わることはありません。
訪問する学校が伸びているかを判断する基準の一つに、学校施設の充実度があります。新たに生徒を迎い入れるための準備に追われるこの時期、ボーディングスクールは学校施設の新設や改装を重点的に行うそうです。
コンサルタントにとってこの時期の学校訪問は、学校の運営状態、経営状態を物理的な施設改装や拡充工事などで予測したり、確認したりすることができる、絶好の時期であるようです。
8月のアメリカ東海岸は、日本のような酷暑ではありません。湿気が少なく、太陽の日差しがかなり強く、天気も安定しています。私はコンサルタントですから、ボーディングスクールを訪問する時は、四季を問わずネクタイ、ジャケット着用と決めています。さすがに、施設見学で外を歩くと、ジャケットを取りたくなりますが、建物の中は、人がいなくてもひんやりと空調が効いています。チャペル、シアター、理科・数学学習棟、体育館、室内プールなどは、彼らの習慣として、人の有無にかかわらず、メンテナンスの意味も含めて空調を切らないようにしているのかもしれません。
アドミッションオフィスは、この時期でも休まずに稼働しています。そのスタッフを補佐するアシスタントもこの時期でもポツリポツリと訪れる学校訪問者に対する対応に忙しいようです。着装も普段と変わりません。
アメリカの東海岸は、西海岸と違ってこの時期、森も林も見事に深い緑に覆われます。紅葉の時期も美しいですが、ペンシルバニア州などは、見渡すかぎりのとうもろこし畑とこんもりとした林や森のコントラストはとてもこころを元気にしてくれます。
もうすぐ新学期が始まります。まず、先生たちが学校に戻り、そのあと、スポーツ選手の数日間の合宿が行われ、9月初めには新入生と在学生が学校に戻り、ボーディングスクールは喧騒に包まれます。
緑の多いボーディングスクールのキャンパスでの蝉の声が、日本にくらべておとなしく、控えめなところが、夏休みもそろそろ終わることを示唆してように私には思えました。

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