◆ スイスボーディングスクール College du Leman (CDL)
スイスボーディングスクールのなかで最大規模の学校がこのCollege du Lemanです。
総生徒数:2220人
受け入れ学年:幼稚園~12年(3歳~18歳)
創立年:1960年
プログラム:IB、フレンチバカロレア、アメリカンディプロマ、イギリスIGCSE
ジュネーブ市内からレマン湖沿いに車で20分ほどにあるCollege du Lemanには多くの国際機関で仕事をしている親の子どもたちが通っています。小学校に在学する生徒はおおよそ800名程度だそうですが、そのなかにはジュネーブに本拠を置く、国際機関に出向している日本の政府関係者の子弟も多くいるそうです。
この学校はESLクラスが初級よりあることと、ボーディング施設が小学校高学年から充実しているので、日本からの留学生を積極的に受け入れています。入学に際して、英語力が初級レベルであっても、本人の意欲と平均的な成績であれば入学は可能です。
バブルの時期は日本からの留学生が10名以上いましたが、現在、寮生は6名くらい、学年はみな9年生以上です。ジュネーブから交通至便であること、そして全生徒の国籍が120か国というインターナショナルな雰囲気は他のスイスのボーディングスクールにはない特徴と言えるでしょう。
4年前にアメリカ系の組織がこの学校の運営を創立ファミリーから引き継ぎました。それに伴い、学校施設の更なる充実が計られ、来年には新たな体育館および高学年のための寮が完成する予定だそうです。
CDLについては、今年4月8日のブログにて解説しました。
また、今回のスイス関連のブログで長らく理事長だった、フランシス・クリバ氏が、インターネットが発達する前に、海外からのファックスすべてに目を通して、その処理の指示を出していたこともエピソードとして取り上げました。
クリバ氏はすでに引退しましたが、スイスボーディングスクールのネットワークのなかで、世界から生徒を獲得するために活発に活動されているようです。今年の春にも来日し、レセプションには数十名の人が参加しました。
CDLの日本人卒業生のスピーチでは、ロバート・フルガムの名著、「人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ」 を引用し、彼は「人生で必要なことはすべてCollege du Lemanで学んだ」と言っていました。
確かに、生きることの基本は机上で学習するものではないのかもしれません。もちろん、暗記しても役には立ちません。南極大陸をのぞくすべての大陸から来た生徒たちと一緒に学び、彼は生きるための知恵、すなわち生きる意欲と情熱をCollege du Lemanという学校で学んだのだと思います。
College du Lemanは経営者が変わっても、世界の子どもたちを意欲を持って広く受け入れるその姿勢は変化しません。そして、インタナショナルスクールのプライドをもって、これからも伸びて行く学校であると思います。