● ニュージーランド留学―教育制度3 NCEA
<18日のブログに続きます>
ニュージーランドの中等教育の最後の三年間はNCEA (National Certificate of Educational Achievement)基準によって、学習評価が決定されます。すでにNCEA単位については、解説させていただきました。今日は、その内容についてYear12での履修科目を例にあげて考えてみたいと思います。
Mathematics(数学)
学内審査による達成目標
数列と級数の応用と理解 2単位
三角関数とそれを応用した問題の理解 3単位
確率の要素を含む問題の理解 2単位
方程式とそれを応用した問題の理解 2単位
学外審査(全国統一評価)
代数学の理解と応用 4単位
微分積分の理解と応用 5単位
確率の理解と応用 4単位
Digital Technologies(コンピュータ関連技術)
学内審査による達成目標
フラットファイルデータベースの作成、使用、応用 3単位
スプレッドシートとデータベースによる書類作成 3単位
スプレッドシートの作成、使用、応用 3単位
デスクトップコンピュータを使用しての書類作成 5単位
Food Technology(食物技術)
学内審査による達成目標
食料品ビジネスにおける安全管理 4単位
グリル料理実習 2単位
サラダ料理実習 2単位
厨房における刃物の管理 2単位
ジャム制作実習 2単位
学外審査(全国統一評価)
保存食関連の知識と運用法 5単位
Physics(物理学)
学内審査による達成目標
非線形数学関連の実用物理の理解 4単位
原子および核物理学の理解と運用 3単位
学外審査(全国統一評価)
波動の理解 4単位
力学の理解 6単位
電気と電磁波の理解 6単位
Travel and Tourism(旅行・観光学)
学内審査による達成目標
観光学の基礎知識 3単位
世界観光名所の知識 4単位
観光学の実践理解 4単位
観光学からみたニュージーランド 4単位
観光の特性と要点理解 3単位
観光地ニュージーランドの理解と実践 4単位
学内審査、学外審査、および評価の内容などについては、2011年6月9日のブログおよび10日のブログで解説しましたので、ご興味のある方はご参照ください。
上記科目の学内、学外審査内容をすべて達成した場合の単位数は、98です。Year12の最低必須単位数は60単位ですから、もしこれを全部達成すれば、翌年Year13に進みそこで60単位以上を履修します。
ニュージーランドへの大学入試審査はYear13に履修した科目の結果によって行われます。したがって、ニュージーランドの高校から大学に進学する時は、高校三年生の段階で自分が行きたい大学の学部に応じた科目を履修します。また、その結果も当然求められます。