● ニュージーランド留学 ― ホームステイのあたりはずれ 3
<前日のブログに続きます>
学校にいる時間よりも、ホストファミリーといる時間のほうが長いわけですから、留学生にとってホームステイを上手に活用することは、留学のよしあしをも左右する問題です。
ホームステイを成功させるために、日々のホストファミリーとの生活で問題点を放置しないということを先日のブログで取り上げました。これは、留学生にとって、ホームステイでの問題のみならず、学校生活でもいえることです。宿題の提出、授業で解らないところ、ディスカッションに参加できないもどかしさなど、問題の核心は「自分」にあることは、間違えありません。
その自分を助け、応援し、励まし、力を与えてくれる人が身近にいるのが、ニュージーランドの中学、高校なのです。ただし、ホームステイコーディネーターや留学生担当責任者の力を引き出して、活用するために、留学生は自ら発信しなければなりません。この発信ができないと、留学の本質であるところの自主性、主体性がいつになっても養われずに、精神的にも他人に頼り、自分の意志がはっきりせずに、問題点があいまいなまま、時間だけが過ぎていってしまいます。
日本型の教育においては、覚えるべき内容が生徒に与えられ、その内容と範囲は明確で、さらに重要な点が強調、あるいは指摘される傾向にあるため、生徒はひたす先生から言われた通りに進んでいれば、おおよそ大きな間違えを犯すことはありません。しかし、ニュージーランドの教育は日本と異なり、覚えることが中心でなく、「なぜ」を自分で追求することに主題が置かれているようです。
自分がどうしたいのか、いろいろな場面で聞かれる、求められる、そこで自分の意見が無ければ、相手のペースで進んで行ってしまいます。よくあることですが、ホストマザーからAre you hungry?と聞かれて、Noと答える。それが日本式であり、相手は形式的に聞くのであって、本音を言わなくても、済むよう日本ではなっていました。ところが、これからは、Noであれば、何も起こらないのです。
今までの日本での学習習慣や、生活習慣を覆すような、あらたな文化を学び取った生徒から、ニュージーランド留学のメリットを活用できるようになります。
気遣い、遠慮、受け身であることが基本の今までの考え方をばっさりと捨てて、自分がどうしたいのかをまず言うことができて初めて、本格的に留学がスタートするといっていいと思います。