#2 Mount Holyoke Collegeからのメッセージ
<昨日のブログに続きます>
Mount Holyoke Collegeがアメリカのセブンシスターズと呼ばれている女子名門大学群の一つであることを昨日のブログで述べました。
セブンシスターズの学校群はいずれも創立は1800年代、その歴史はいずれも150年を優に超えています。日本の名門と呼ばれている大学よりも半世紀ほど前に作られています。しかし、彼らは、伝統や学校の歴史を背景として、安寧秩序のなかに女子の教育を唱えているわけではありません。Mount Holyoke Collegeからの広報メールを見ても、また下記の学生によるコメントを読んでも、男女の区別なく、自分の追求、将来役に立つ知識や技術の習得、そして大学在学中に仕事のためのネットワーク作りなど、学生の忙しさとやる気が、学校の提供しうる教育資源がうまくかみ合っている
状況が述べられています。
下記、この学生のコメントですが、自分の生まれた街、アフガニスタンのカブールに図書館を創立したとあります。女性だからできる、女性だからできないという狭い考えに縛られずに考え、行動することをMount Holyoke Collegeは教えてくれたとあります。
Sajia Darwish ’18, founder of a library in her hometown of Kabul, Afghanistan
“Mount Holyoke has taught me to resist against whatever pushes me down — including those with a narrow view of what women can and can’t do.”
この学生は、高校生がIT世界をより良くしるための協議会をMount Holyoke Colleに作った一人ですが、コンピュータサイエンスが将来、国の教育課程に取り入れられるだろう予想し、自分の会社を作りたいと語ります。
Onji Bae ’18, co-founder of Mount Holyoke College Girls in Tech, a conference that inspires high school students to explore technology
“I think there will be a national curriculum for computer science and I want to be involved in it. And maybe found my own company.”
旅行用の化粧ケースを商品化した学生もいます。大学で勉強する傍ら、学校施設にあるCAD(Computer Aided Design:製図用のパソコンソフト)や3Dプリンターを駆使して自分の好きな商品を開発することに夜間取り組んだとあります。
Regina Ye ’18, founder of the Zirui Go Case, an innovative travel cosmetics case that reached its Kickstarter funding goal
“I pursued an independent study with a faculty mentor, where I worked further on developing the product while also earning academic credit for my work. I spent a lot of late nights in the College’s Makerspace, finishing CAD models and using 3-D printers to create the prototypes.”
Mount Holyoke Collegeは創立以来、180年もの間、学生と真剣に教育を考えてきたから、現代の高等教育が何をすべきかを的確にとらえることができるのではないかと思います。
また、見逃せないのは、総学生数が2255名という日本では考えられないような少人数であることです。少人数だからこそ可能な一人ひとりの学生の個別のニーズや要求に答えるだけの余裕があるとも言えます。また、その多くが寮生活をしているというところに、学ぶことの楽しみや希望が見出せるのではないでしょうか。そうでなければ、寮から学生は出ていくはずです。
現代の学生のニーズに合った教育を追求する、そのために学校も必死で考え、行動していることが感じられます。